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岳樺
「岳樺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
岳樺の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「単独行」より 著者:加藤文太郎
スキーと荷物は二回に分けて運ばねばならず、大変苦しい登りであった。この谷を登ると
岳樺のまばらに生えた広い尾根に出ることができた。ここまでくると雪が降り出して吹雪....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
おぐろ》い針葉樹の列が、銀色の雪の上にクッキリと濃紫《こむらさき》の影をおとし、
岳樺《たけかば》の枝に氷雪がからみついて降誕祭《クリスマス》の塔菓子のようにもっ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
れる。あたりを見廻したが誰も居なかった。蹄の痕に跟いて崩れ易い側崖の縁を、偃松や
岳樺の枝から枝へと手を伸して、引き上げるように足を運ぶ。やっと雪田の上の崩れへ出....
「八ヶ峰の断裂 」より 著者:木暮理太郎
は頗る堅硬であり、且つ手足の掛りもあるのは幸であった。夫から左に一の窪を伝って、
岳樺の疎らに生えている恐ろしい急傾斜を二十間も登ると偃松が現われ、傾斜も少しく緩....