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「峰打ち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

峰打ちの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
―言葉のごとく左翼のいち人が、長々と地に這いつくばりました。しかし床しいことに、峰打ちの血を見せない急所攻めです。それだけに怒り立ったのはあとの三人達でした。 ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
てふるえおるその者共、早う眠らせい」 自らもさッと躍り入ると、パタパタと三人を峰打ち。京弥の当て身に倒れた二人も交えて、ひと束にしながら長持の中へ投げ込むと、....
斬られたさに」より 著者:夢野久作
りおって友川の手引をしたらしいと思われたが、事実、三人とも中々の者でのう。最初は峰打ちと思うたが、次第にあしらいかねて来た故、若侍を最初に仇ち棄てて、返す刀に二....
紅葉山人と一葉女史」より 著者:宮本百合子
をとかせる前題で、最も印象を深く与えるべき最後に至って、読むものの気持に、白刃の峰打ちを喰った様な感じを与えるのは、山人の感情の現れであり技巧である。 紅葉山....
丹下左膳」より 著者:林不忘
たお艶、しなやかな胴を一瞬くねらせて、たたみを掻いてうつぶしたのだった。 が!峰打ちだった。 と、お艶はすぐに、痛みに顔をしかめただけで起きあがろうとしたが....
猿ヶ京片耳伝説」より 著者:国枝史郎
うに、 『あればかりの小銭……』 ――とたんにお侍さんは女を斬り仆し……いや、峰打ちで気絶するまで叩き倒したそうで」 「なるほど」 「お侍さんの心持ちはこうだ....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
)――で浪江を引っ抱えて、洞窟の中へ突き進んだ。と、番人が切ってかかった。それは峰打ちに叩き仆して置いて、茅野雄は中から扉を閉じ、ガッシリと閂を下ろしてしまった....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
出たが、 「汝ら武士に扮ってはおれど、大奥に仕うる女ばらと見たれば、先夜はわざと峰打ちにして生命ばかりは助けたれど、今宵は一人も遁がさぬぞよ」 刀の束に手を掛....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
それから懐紙をサラリと捨て、刀をかざすとスーッと見た。 「切ったんじゃアない、峰打ちだ。刃こぼれがあってたまるものか」 そこで、ソロリと鞘へ納めた。すると鍔....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
まず一人の遊び人の、腰の構えを砕いておいて、さっと振り返った浪人は、片手|撲りの峰打ちで、もう一人の遊び人の肩を打った。 と、背後へ下がったが、背後に海鼠壁が....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
の胸元を突いていたので、 「あッ」 と、仰反って倒れてしまった。武蔵は四つ五つ峰打ちをくれて、事もなげに座敷へ通る。 やがて、水よ薬よと人々が立ち騒ぐのを聞....