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「島人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

島人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
源おじ」より 著者:国木田独歩
ま》と変わりぬ。されど源叔父が渡船《おろし》の業は昔のままなり。浦人《うらびと》島人《しまびと》乗せて城下に往来《ゆきき》すること、前に変わらず、港開けて車道で....
酒中日記」より 著者:国木田独歩
ったのからして、自分は五年前の大河では御座らぬ。 ああ今は気楽である。この島や島人《しまびと》はすっかり自分の気に入って了《しま》った。瀬戸内にこんな島があっ....
だだをこねる」より 著者:辻潤
なことで歌を一首つくった。たぶん今頃かけじにでもなってぶら下っていることだろう。島人の疲れいたはる御神火の恵みあふるる湯のけむりかも てんだ。 それからイセの....
俊寛」より 著者:菊池寛
した有王は、三日の間、島中を探し回った。が、それらしい人には絶えて会わなかった。島人には、言葉不通のため、ききあわすべき、よすがもなかった。そのうちに、便乗して....
太平洋魔城」より 著者:海野十三
ばたばたさせてもがいている。 「わあー、わあー」 「ふ、ふ、ふーん」 ミンミン島人もロップ島人も、クイクイの神のおそろしい神力を目の前に見て、腹の底からおどろ....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
…よく、言う事で――佐渡ヶ島には、ぐるりと周囲に欄干があるか、と聞いて、……その島人に叱られた話がある。が、巌山の巉崕を切って通した、栄螺の角に似たぎざぎざの麓....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
けで出来ているのではない。同胞はギリヤーク、アイヌ、台湾土人、蛮人から始めて、半島人の二千余万人を包括しているのである。こういう民族(?)の一つ一つの民族精神を....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
先頃まで一番素晴らしかった花畠のあとです。』 窓へ伸ばした彼の指先で、シシリイ島人らしい半黒の一家族が、スウプ汁から驚いた顔を上げた。 それから私は、彼との....
颱風雑俎」より 著者:寺田寅彦
天皇の御代に二艘の船に分乗して出掛けた一行が暴風に遭って一艘は南海の島に漂着して島人にひどい目に遭わされたとあり、もう一艘もまた大風のために見当ちがいの地点に吹....
最古日本の女性生活の根柢」より 著者:折口信夫
し、三日や四日で見つかると、前々から申し合せてあったものと見て、二人の間がらは、島人全体から疑われることになる。もちろん爪弾きをするのだ。長く隠れおおせたほど、....
或る日の対話」より 著者:豊島与志雄
そんなのが多い。――これをお前はどう思うか。 「また俺は、嘗て台湾に旅した時、本島人の住む街路で、人家の出入口などに、大きな石や煉瓦がころがっているのを、しばし....
後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
、お瀧は忽ち召捕となり、続いて遠島を申付けられました次第でございますが、如何にも島人に珍らしき美人でありますから、平林が勝手に引出して、妾にいたして置きました処....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
道はないであろう。 私の店には現在二百十九名の従業員がおります。その中には、半島人はいうまでもなく、極く少数ではありますが支那人、ロシヤ人、ギリシヤ人などとい....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
いない。そしてあの反り返った細弁の真紅の巻き花が、物の見事に出現した。驚いたのは島人で、夢ではなかろうかと訝かった。この海中の一小島がまさに楽園の観を呈したので....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
(絶海の孤島の港には船が群れをなし、雨が降りかかれば海岸のあたりは見わけがたい。島人の住まいはかえってのどかなおもむきがあり、朝には潮風に吹かれ、夕べには雲にか....