島辺[語句情報] »
島辺
「島辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
島辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「メリイクリスマス」より 著者:太宰治
れば生きて行かれないというたちのひとだったので、対米英戦のはじまる前に、早くも広
島辺のおいしいもののたくさんある土地へ娘と一緒に疎開《そかい》し、疎開した直後に....
「初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
州および我がアジアの大部分に向って試みたかを。また見よ、北の方なる蝦夷《えぞ》の
島辺、すなわちこの北海道が、いかにいくたの風雲児を内地から吸収して、今日あるに到....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
何かと名をつけて無理に彼を呼び出そうとした。一度は途中でつかまって、否応なしに湯
島辺のある茶屋に引っ張って行かれた。下戸の弥三郎は酒を強いられた。歌女寿もだんだ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
には何か子細があります。凱旋の酒の上ぐらいで、まさかそんな乱暴は働きますまい。福
島辺は今、よほどごたごたしていて、官軍の迎え方が下四か宿とは違うんじゃありますま....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
に触れたように痛むというた、十二年前東牟婁郡勝浦港に在った時、毎度その近傍の綱切
島辺の海底に黄黒斑で二、三間も長い海蜈蚣が住むと聞いて例の法螺談《ほらばなし》と....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ば、目籠を持ちて出るなり、さすれば禍なしと、かの島人の話なりといえるは、やはり新
島辺の事で、昔は戸口にも笊を掛け、外出にも持ち歩いたであろう。種彦は、江戸で二月....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
嬢様と國との間|何んとなく落着かず、されば飯島様もこれを面倒な事に思いまして、柳
島辺に或寮を買い、嬢様にお米と申す女中を附けて、此の寮に別居させて置きましたが、....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
って行く。片翼になって大道に倒れた裸の浜猫を、ぼての魚屋が拾ってくれ、いまは三河
島辺で、そのばさら屋の阿媽だ、と煮こごりの、とけ出したような、みじめな身の上話を....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
塩梅に遁れて来ましたが、へばり附いてゝ弱りましたっけ」 修「幸三郎さんは慥か霊岸
島辺にお在になって、其の頃はお独身のよう承わりましたが、只今では御妻君をお迎えに....
「静岡地震被害見学記」より 著者:寺田寅彦
のである。 七月十四日の朝東京駅発姫路行に乗って被害の様子を見に行った。 三
島辺まで来ても一向どこにも強震などあったらしい様子は見えない。静岡が丸潰れになる....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
人もいたためだろうと想像する向もある。 ○ 潮騒に伊良虞の
島辺榜ぐ船に妹乗るらむか荒き島回を 〔巻一・四二〕 柿本人麿 前の続きである。....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
くらに!」 「明日、敵が改めてくるかも知れない。今夜かも知れない。いえ、もう、大
島辺に敵の艦影が見えて、今に空襲警報がなるかも知れない」 「なるほど。すると?」....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
とで、瓜や唐茄子からは蛇の出ることもある。蛙の出ることもある。その時代の本所や柳
島辺には蛇も蛙もたくさんに棲んでいたろうじゃないか。丁度そんな暗合があったものだ....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
第五回 宝庫を守る有尾人種(上) 二十二 「皆さんの船がラブアン
島辺で、支那の海賊に沈められたと、新聞で読んだ時の驚きと云ったら、いまだに心臓が....
「「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
でキューネは、ただ羅針盤だけでこの舟を進めていた。いま針路は真東にゆき、エリス諸
島辺へむかっている。それだのに、赤道ちかいとは何事であろう。事によったら、皇后ア....