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峻別
「峻別〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
峻別の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
ックに考えるところに、純霊の世界という空虚な空中楼閣が築き上げられる。肉と霊とを
峻別し得るものの如く考えて、その一方に偏倚するのを最上の生活と決めこむような禁慾....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
する観察や実験に基いているからだ。 観念論はここに実証界と非実証界との不遠慮な
峻別を想定している。と云うのは実証界に就いての理論の代りに、非実証界に就いての理....
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
た学問領域として掲げられた。――カントは主として、道徳の世界を自然界・経験界から
峻別した。この区別はカントの考え方の至る処に、体系的に貫かれているのである。だか....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
といとしい。いなそればかりではない。君の認識論はほとんど唯我論に帰着して、自他を
峻別して自己に絶対の権威を置くの結果、三之助なる者の君の内的生活において占有する....
「科学論」より 著者:戸坂潤
而も両者を常識=ドクサ(その内には自然や社会に関する感性的な知識が含まれる)から
峻別したという限りのことは、一般に承認される点である。つまり感性による知識と超感....
「イデオロギー概論」より 著者:戸坂潤
Probleme, S. 39 ff. ――シェーラーが、文化と文明とを如何に
峻別したか、即ち宗教・形而上学と実証的知識とを如何に
峻別したか、それが又如何に、....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
、教授がそれほど哲学体系を好きだという点を吾々の問題にしよう。氏は方法を体系から
峻別し、方法主義に対して体系主義ともいうべきものを固持する。無論この体系は静止し....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
。 歴史の問題を呼び起こす。弁証法に就いても亦、哲学的範疇が形而上学的範疇から
峻別されねばならない。 弁証法は何処にあるか。というのは弁証法の動力にぞくする....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
ればならぬ。――一般に本当の唯物論と自由主義的な「存在論」・「人間学」・等々との
峻別点はここにある。
では何が代表的な存在者であるか。――近世哲学の特色は、認....
「認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
と云ってもいい。存在でなくて意味である、と云ってもいいだろう。 存在と意味との
峻別、両者の絶対的絶縁、は観念論の定石である。実在が意味を有つということは誰でも....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
、この文学主義が特に著しい。 で、概念(科学的範疇)と表象(文学的諸観念)とを
峻別するということは、広く科学乃至哲学にとって、又文学にとって、今日何より大事な....
「映画芸術と映画」より 著者:戸坂潤
それから宣伝映画、記録映画、ニュース映画、その他)になれば、それが所謂芸術映画と
峻別されることは勿論のこと、所謂映画を感得するには手頃の材料なのだ。 だが私は....
「範疇としての空間に就いて」より 著者:戸坂潤
観に就いても主観の場合と同じくまず客観なる概念とこの概念が表わす事柄そのものとを
峻別する必要があると思う。客観は概念として主観との対立を予想してはいるが、併し他....
「性格としての空間」より 著者:戸坂潤
部である――となって現われるものでなければ行為とは云わない。単なる観念と実践とを
峻別するものは正に空間するか否かである。自然が空間すると云い又吾々が空間すると云....
「東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
教を三階に分けて仏教の第一期は唯一乗教の時代、第二期は唯三乗教の時代で、一乗三乗
峻別して通学通行せざる時代にて、機根の勝れたる時代に相応する教えである。第三階は....