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峻峰
「峻峰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
峻峰の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「上高地風景保護論」より 著者:小島烏水
にすることを免かれがたい、欧洲アルプスのマタアホーン山は、日本の槍ヶ岳に類似した
峻峰で、久しく人界から超絶していたが、ゼルマットという登山地点が発見せられ、そこ....
「日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
島鎗ヶ岳(ただし鹿島鎗ヶ岳は観方にもよるが)のような、孤剣空を削るような、尖鋭な
峻峰もあるが、概して花崗岩は塊状を呈し、火山は円錐形に盛りあがるものであるから、....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは同じ城でも大きに趣が違うだろう。あの城に上って見ると、周囲は皆ことごとく高山
峻峰だ、山ばかり屏風《びょうぶ》のように立てこんでいたろう。それがここへ来ると、....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
ている。汽車は平原を走るが、向うには尖った山が見えている。それがアルプスのような
峻峰ではない。そして黒ずんだその山がなかなか近寄らないのを、何心なく見ていたりす....
「リギ山上の一夜」より 著者:斎藤茂吉
どが見える。長い短い隧道を幾つかくぐり、隧道を出ると電気工場などがあった。すでに
峻峰が見え出して来て、その裾に雲がかたまり薄く藍の色に見えている。午後三時頃 Z....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
い裾から、鋸の歯のように抜けだしている。足尾山は、中宮祠湖畔の二荒山や、奥日光の
峻峰を掩い隠しているけれど、わが上新田から一里半ばかり南方の玉村町近くへ行くと赤....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
寺と、坐漁荘、枇杷ばかりではない。興津川の鮎がある。古生層の緑色斑岩を主塊となす
峻峰白根三山が、太平洋へ向かって長い裾を延ばした、その襟のあたりに水源を持つ興津....
「層雲峡より大雪山へ」より 著者:大町桂月
段高まりて戸村牛岳となる。その奥右に十勝岳あり、左に石狩岳あり。北は天塩北見界の
峻峰群起して我れと高さを競わんとす。気澄まば、旭川も見ゆべく、北海道の東部に雄視....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
す――お綱です。 * * * 四国|阿波の国第一の
峻峰、つるぎ山の頂から一羽の角鷹が、バタバタバタと翼を鳴らして斜めに飛び、やがて....