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峻嶺
「峻嶺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
峻嶺の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
びゃく》そのままの氷の処女をまもっている。では、ここはたんなるヒマラヤのような大
峻嶺かというに、ここほど、さぐればさぐるほど深まる謎をもつところはない。まず私た....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
山がまだ黒い時分に、まず雪をかぶるのは八ヶ岳です。 こうして見ると高山があり、
峻嶺があり、丘陵があり、平野があり、河川が流れ、海島が漂い、人跡の到らざるところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
なる気づかいはあるまい。まして日本アルプスの名もまだ生れてはいないし、主脈の高山
峻嶺とても、伝説に似た二三の高僧連の遊錫《ゆうしゃく》のあとを記録にとどめている....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、山容そのものだけの高さをもっていたしますると、この胆吹山とても随分あちらの高山
峻嶺に劣りはしないとこう考えますから、わたくしも、その心構えで参詣してまいりたい....
「猿ヶ京」より 著者:佐藤垢石
、初根郡と越後国南魚沼郡の国境をなす茂倉、谷川、万太郎、三国山など八千尺級の雪の
峻嶺が奥へ奥へを続いている。 この炭焼男は、越後の南魚沼の浅貝方面の山中から来....
「木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
見られない現象である。が、刹那に雲が開けると、乗鞍、槍ヶ岳一帯、この山からつづく
峻嶺高峰、日本アルプスの連嶺の頂きが、今目さめたというようなように劃然と浮んで見....
「雪の武石峠」より 著者:別所梅之助
さす方に、深い雪の山、甲斐《かい》の白峰《しらね》――北岳だそうだ。この国しらす
峻嶺は、厳として群山《むれやま》の後にそびえているのだ。 車室のうちは大部すい....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
て高からざるものあり、その高きものは衆目に触れやすし。ゆえに、人これを指して高山
峻嶺と称す。その低きものは、人その山たるを覚えず、ただこれを広原平野と呼ぶのみ。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
八月一日、快晴。午前七時、船すでにオンダールスネス湾にあり。九時上陸す。奇峰
峻嶺、互いに比肩し、頂上には残雪をとどめ、山麓には樹木繁茂し、渓流の両岸には麦田....
「春風遍し」より 著者:小川未明
、高山植物を求め帰り道に、頭上高く飛ぶ白雲を見て、この草の生えていた岩石重畳たる
峻嶺を想像して、無心の草と雲をなつかしく思い、童話の詩材としたこともありました。....