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崇む
「崇む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
崇むの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
そら》んじているこどもを、麓の土民たちはその山の神と呼んだ。そして侍《かしず》き
崇むる外に山に就ての知識を授けて貰った。たつきの業《わざ》を山からかずけられて生....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の村で主として猴王をその入口に祀《まつ》り、シワ大神の化身として諸階級の民これを
崇む。その祭日に祠を常緑葉と花で飾り、石造の神像を丹と油で塗り替え、花鬘《けまん....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
。自由になった人間にとって、最も苦しい、しかも絶え間なき問題は、一刻も早く自分の
崇むべき者を捜し出すことである。しかし、人間という者は議論の余地なく崇拝に値する....
「子を奪う」より 著者:豊島与志雄
の顔を見返した。彼女の顔には晴々とした冷かさがあった。彼はそれを美しいと思った。
崇むべき美しさだと思った。変な気持ちになった。 こちらよ、と彼女は素振りで云っ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
って、監獄の中の特質たるこういう記銘がついている、「マティユー・ダンヴァンを愛し
崇む、ジャック。」 それと反対の壁には、「パパヴォアーヌ」という名前が見えてい....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
を施して、ここ二三年養って置いた。 すると五右衛門のことである、常陸介を主人と
崇むべきを、友人のように思ってしまって、対等の交際をやり出した。 大概の人物な....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ござって、かくのごときは世界万国、いずこにも見られざる国の姿でござって、尊むべく
崇むべく誇るべき、真個奇蹟的の事実でござる。方々!」と老儒者は首を突き出した。が....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
われらはお身達を殺そうとこそすれ、決して救おうとは思わぬ。が、今はわれらの女王と
崇むる小坂部殿のお指図じゃで、よんどころなしに今夜ここまで出向いてまいった。お身....