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崇める
「崇める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
崇めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
の夜叉大神は、男の陽物だというではないか。伯耆美作では大猿を祭り、河内では河伯を
崇めると云う。これらの迷信は捨てなければならない」 キリキリキリと轆轤車は、そ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
のではない。名高い弘道館の碑文にもあるように、神州の道を敬い同時に儒者の教えをも
崇めるのが水戸の傾向であって、国学者から見れば多分に漢意のまじったものである。そ....
「青蛙神」より 著者:田中貢太郎
揚子江と灌水の間の土地では、蛙の神を祭ってひどく
崇めるので、祠の中にはたくさんの蛙がいて、大きいのは籠ほどあるものさえある。もし....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
たとい彼女と第三者とのあいだに、さらに新しい恋愛が発生したとしても、師は師として
崇めると同時に、庸三も苦しいなりにもとにかく師父としての立場で愛情と保護を加える....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
てふ処で、今に猴神に室女を牲した遺式を行いながら毎年田畑のために猴狩りを催すは、
崇めるのか悪《にく》むのか辻褄《つじつま》の別らぬようだが、昔猴を怕れ敬うた事も....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
ようなことばかりだ。女房の誰とかを恋するとか、生命にかけてブルタニュ女の誰とかを
崇めるとかいうのも、幾つも書いてあったが、その女房かブルタニュ女かの肖像をなかな....
「神秘昆虫館」より 著者:国枝史郎
が出来た。 十五 そこで小一郎は云い出した。 「穢しはせぬよ、
崇めるばかりだ」 「それがいけない」と片足の吉次は、「崇めた後では穢すものさ」 ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
、彼らは神様に対して自分たちの罪を引き受けてくれた恩人として、われわれをますます
崇めるようになる。したがってわれわれに何一つ隠しだてをしないようになる。彼らが妻....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
が、この教会では安田クミを教祖にたて、これを広大天尊、赤裂地尊の化身たる別天王と
崇めることは一般に知れ渡っておりますが、このほかに快天王と称する隠し神があるので....
「赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
を与うるものじゃ。……人君に忠節を尽くす者は、その全き同じ至誠を以て、神仏を信じ
崇めるものじゃ」と、親王様には厳かに仰せられた。「正成、そちに神仏の加護ある、当....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
せぬ。痴人の夢には、もう、がっかりだ」 「そちは大望を矛盾といったが、朝廷を上に
崇めることと、武家政治をもつこととは、矛盾しない」 「もうお説諭はたくさんだ。頼....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
ている。それで今私の言ったような考え方は、事によると日本人の古来の信仰、神を拝み
崇める者の心持の上にも、当てはまるものではないかと思う。そういう考え方を下に持っ....