崎嶇[語句情報] » 崎嶇

「崎嶇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

崎嶇の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
のくらさにあまり飛ばないところ……。そこを、やっと抜けでて西康省に入ればいよいよ崎嶇《きく》をかさねる西域夷蛮地帯《シフアン・テリトリー》の山々。 あるいは恒....
去年」より 著者:伊藤左千夫
とみておいてもらいたい。 自分で自分のする悲劇を観察し批判し、われとわが人生の崎嶇を味わいみるのも、また一種の慰藉にならぬでもない。 それだけ負け惜しみが強....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
曰うて居る、曰く 諸の谷は埋られ、諸の山と崗とは夷げられ、屈曲たるは直くせられ、崎嶇は易くせられ、諸の人は皆神の救を見ることを得ん と、大切なるは後の一節である....
光と風と夢」より 著者:中島敦
上に屹然《きつぜん》として聳える古城郭から、遥か聖ジャイルス教会の鐘楼へかけての崎嶇《きく》たるシルウェットが、ありありと眼の前に浮かんで来た。 幼い頃からひ....
稚子法師」より 著者:国枝史郎
頃には文字通り真の闇であった。先に立った足健康の従者が高く振りかざす松火の光で、崎嶇たる山骨を僅に照らし、人馬物言わず真向きに走る。 「殿のお命に別状無い中どう....
武士道の山」より 著者:新渡戸稲造
透徹なるに驚く。されど彼らの眼の鮮光は、彼らの汝を去ると共に消ゆ。 汝は峻険|崎嶇《きく》たる山径を攀《よ》じ、至高の地帯に登りて、武士の最高なる者を見んとす....