崖崩れ[語句情報] » 崖崩れ

「崖崩れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

崖崩れの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思い出す事など」より 著者:夏目漱石
》を誂《あつら》えて御夕飯の代りに上げました……」 草平君は平生《ふだん》から崖崩れを恐れて、できるだけ表へ寄って寝るとか聞いていたが、家の潰《つぶ》れた時に....
武装せる市街」より 著者:黒島伝治
っきから学生服に着かえていた。陳も学生服を着た。 礫の多い、凸凹のところどころ崖崩れのある変な道で、洋車は歩くよりも遅くしか進まなくなった。二人は車をおりた。....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
笑って居る。夫妻に子供が無い。少し痘痕ある鳳眼にして長面の片山君は、銭函の海岸で崖崩れの為死んだ愛犬の皮を胴着にしたのを被て、手細工らしい小箱から煙草をつまみ出....
その年」より 著者:宮本百合子
こうの杉林のあたりまで一面水がついて、麦の穂だけが蘆のように雨脚に揺れた。列車が崖崩れの下になって修学旅行の小学生が多勢死んだのもその時季であった。終日鈍く光っ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
に、その都の西二百余里の大山頂に卒都婆《そとば》あり、土俗曰く、数百年前この山の崖崩れた中に比丘《びく》瞑目《めいもく》して坐し、躯量偉大、形容|枯槁《ここう》....
道連」より 著者:豊島与志雄
るのだった。爪先下りの曲りくねった道を、出来るだけ足を早めて下りていった。所々に崖崩れがしていた。 そして凡そ半分くらい、温泉から二里半ばかり行った所に、一軒....
自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
圧線を引くに過ぎず。例えば土地山川の高低図を作る際に、道路の小凹凸、山腹の小さき崖崩れを省略するに同じ。これを省くとも鉄道運河の大体の設計にはなんらの支障を生ず....
白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
ところに出る、時として眩しいような紅葉の明るいところに出る、宿から半道も来た頃、崖崩れのために道は絶えた。 見ると四、五十間の広さに、大石小石のナダレをなして....
雨の上高地」より 著者:寺田寅彦
が現わになり渓流の中にも危岩が聳え立って奔流を苛立たせている処もある。 大きな崖崩れで道路のこわれたあとがもう荒まし修繕が出来ていた。そこへ内務省と大きく白ペ....
周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
に挿入してある写真は、この穴の入口を示したものである。 第三の穴は六十余年前の崖崩れの為に埋まったそうで、今はその入口を見る事が出来ぬが、やはり山腹のやや低く....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
「旦那、ちょっとお待ちなさいまし。ここの丸木橋が壊れていて、ぐらつきますで」 「崖崩れか」 「それ程でもありませんが、雪解に石ころが落ち込んだまま、直してもない....
」より 著者:吉川英治
り与右衛門が焦心って督励し過ぎたため、渓流の護岸工事で仕事をしていた者が、そこの崖崩れに合って、十何人かいちどに生埋めになって死んだ。 それを炎天の下で聞いた....