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嵎
「嵎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
嵎の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
、風波の恐怖といってはほとんどありません――そのかわり、山の麓の隅の隅が、山扁の
嵎といった僻地で……以前は、里からではようやく木樵が通いますくらい、まるで人跡絶....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
少しばかり甘たれかかると、たちまち朱筆の一棒を啖うだけで、気の吐きどころのない、
嵎を負う虎、壁裏の蝙蝠、穴籠の熊か、中には瓜子という可憐なのも、気ばかり手負の荒....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
。 勤王とか、佐幕とかいう名目だけでは片づけられない、米沢というだけに、北方に
嵎《ぐう》を負うて信長を畏怖《いふ》させていた上杉謙信の血が、多少ともこの男の脈....
「『尚書』の高等批評」より 著者:白鳥庫吉
るに、堯典には帝が羲・和二氏に命じて天文を觀測せしめ民に暦を頒ちしをいひ、羲仲を
嵎夷に居らしめ、星鳥の中するを以て春分を定め、羲叔を南交にやりて星火の中するを以....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
から幾日か経った。 秋山要介は杉浪之助を連れて、秩父郡小川村の外れに、あたかも
嵎を負う虎の如くに蟠居し、四方の剣客に畏敬されている、甲源一刀流の宗家|逸見多四....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
かに形勢を観望しているが、川島の名は粛親王の姻親として復辟派の日本人の巨頭として
嵎を負うの虎の如くに今でも恐れられておる。旧語学校の支那語科出身で、若い東方策士....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
、時事日に非なりの感に堪えないで腕を扼しているだろうが、依然信州の山河に盤踞して
嵎を負うの虎の如くに恐れられておる。渠は実に当世に珍らしい三国志的人物であるが、....