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「嵐山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

嵐山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
の咲いているのも見えた。「この辺《へん》は余ほど寒いと見える。」――広子はいつか嵐山《あらしやま》の桜も散り出したことなどを思い出していた。 ....
路上」より 著者:芥川竜之介
ったから。」 そこへスウプが来た。二人はそれぎり大井を閑却《かんきゃく》して、嵐山《あらしやま》の桜はまだ早かろうの、瀬戸内《せとうち》の汽船は面白かろうのと....
鯉魚」より 著者:岡本かの子
一 京都の嵐山《あらしやま》の前を流れる大堰川《おおいがわ》には、雅《みや》びた渡月橋《と....
世相」より 著者:織田作之助
どを彼女に持って行くという歯の浮くような通いかたをした挙句、静子に誘われてある夜嵐山の旅館に泊った。寝ることになり、私はわざとらしく背中を向けて固くなっていたが....
間諜座事件」より 著者:海野十三
辰巳 鈴子 香川桃代 平河みね子 喜多八 鴨川 布助 ●第三景・嵐山|渡月橋 妙林 御門 秋子 ●第四景・琵琶湖畔 薬売 鴨川 布助 ....
茶の本」より 著者:岡倉覚三
たしかに日本の桜花は、風に身を任せて片々と落ちる時これを誇るものであろう。吉野や嵐山のかおる雪崩の前に立ったことのある人は、だれでもきっとそう感じたであろう。宝....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
行二 京に着くとすぐここにお参りいたしましたのです。 親鸞 祇園、清水、知恩院、嵐山の紅葉ももう色づきはじめましょう。なんなら案内をさせてあげますよ。 同行一 ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
わすものはS君と君とD君とK君、お互いに舞子の顔の批評ばかりし合ってる。 翌日嵐山、金閣寺を見物して、クラシックの匂いを慕って奈良に回ったが綺羅粉黛人跡繁くし....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
、嵯峨やおむろの花ざかり、浮気な蝶も色かせぐ、廓のものにつれられて、外めずらしき嵐山、ソレ覚えてか、きみさまの、袴も春の朧染、おぼろげならぬ殿ぶりを、見初めて、....
俳優倫理」より 著者:岸田国士
ると、今頃の京都はさぞ青葉で美しいだろう。行ったことがある人なら、京都では例えば嵐山の景色を想像する。仮りに言葉の頃でなく花時に行った人なら、花の頃の嵐山を頭に....
秋の筑波山」より 著者:大町桂月
り、即ち山麓の臼井村より見れば、男体女体の双峯天を刺して満山鬱蒼たり。春日山や、嵐山や、東山や、近畿には鬱蒼たる山多けれども、関東の山には樹木少なし。唯々筑波山....
女の話・花の話」より 著者:上村松園
いと思っております。 ○ 京の花は、どこもかしこも俗了でいけません。嵐山も円山もわるいことはないのですが、何しろ大そうな人出でワイワイいっております....
鮎の試食時代」より 著者:北大路魯山人
しばらくしてうまいと思って食ったのは、京都の保津川のほとりにおいてであった。洛西嵐山の渡月橋を渡って、山の裾を七、八丁登ると、そこに嵐山温泉というのがある。ここ....
鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
を食う欲望を昔から捨てている。 あゆのいいのは丹波の和知川がいちばんで、これは嵐山の保津川の上流、亀岡の分水嶺を北の方へ落ちて行く瀬の急激な流れで、姿もよく、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
みなただ粗大なるのみにて、一つとして美麗なるはなし。わが国の日光の勝、松島の勝、嵐山の勝、舞子の勝のごときは、その国にありて絶えて見ざるところにして、実に風致に....