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「巌窟王〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巌窟王の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田舎教師」より 著者:田山花袋
して聞かせても、「そうですか」と言って相手にもならなかった。愛読していた涙香の「巌窟王」も中途でよしてしまった。学校の庭の後ろには、竹藪が五十坪ほどあって、夕日....
縮図」より 著者:徳田秋声
「解った?」 「解った。」 「じゃ明日また何かもって来てやろう。」 今度は「巌窟王」であったが、婦人公論もおいて行った。 ある晩方銀子は婦人公論を、膝に載....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
山は、「小英雄」を、 与謝野鉄幹は、「小刺客」を書き、 黒岩涙香に依って、「巌窟王」「噫《ああ》無情」が翻訳されたのであった。 時代物としては、 外山|....
二重心臓」より 著者:夢野久作
考えて来ると、芝居としても、実際としても筋がよく透るでしょう。何の事はない新式の巌窟王よ……ね……」 「……………」 「その中でタッタ一つ邪魔気なのは貴方です。....
旅愁」より 著者:横光利一
噺の中の人魚を洗う波かと見える。 「向うに見えます島は、デュウマの小説に出て来る巌窟王の幽閉された岩屋です。」と一人の船員が説明した。 「マルセーユはどこですか....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ある。 しかしちょっと、気を紛らそうという時には、旅行しないで、アイバンホーや巌窟王を読んだり、有名なキーツの芝居を見に行ったり、ヂェンニイ・リンドの歌うのを....
涙香に還れ」より 著者:野村胡堂
、出版社の意図もまた此処《ここ》にあることだろうと思う。 最初に世に送らるる「巌窟王」が大デュマの傑作「モンテ・クリスト伯」であることも機宜を得たものだろう。....