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巖
「巖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巖の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
をかけた。 「うむ、ジム・ホーテンスの説に傾聴するんだな」 さっきから水戸は、
巖陰《いわかげ》からオルタの町の方を見下ろしていたが、振り向いてドレゴの顔を見な....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
みんなその背中を墨や朱で綺麗に彩色している。ある者は雲に竜を彫ってある。ある者は
巖に虎を彫っている。ある者は義経を背負っている。ある者は弁慶を背負っている。ある....
「田原坂合戦」より 著者:菊池寛
陣形が乱れて居るので、改めて陣容を建なおした。三浦少将の第三旅団は山鹿口を、大山
巖少将の第二旅団と別働隊、野津少将の第一旅団は田原口を夫々攻撃することになり、参....
「かんかん虫」より 著者:有島武郎
衝くのを感じた。而してそわそわしながら、ヤコフ・イリイッチの方を向くと、彼の眼は
巖の様な堅い輪廓の睫の中から、ぎらっと私を見据えて居た。思わず視線をすべらして下....
「二つの短い話」より 著者:ケネディパトリック
られています。 ジェラルド太守と彼の戦士達は、今ムリイマストの城の下にある長い
巖窟の中で眠っているのです。洞穴に沿うて真中に一つの卓子があります。太守が卓子の....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
腕を伸ばして吸いかけの煙草の火を山猫の鼻にぴたっとおしつけた。そうして佐竹の姿は
巖のように自然であった。 三 登竜門 ここを過ぎて、一つ二銭の栄螺かな。 ....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
ある日喧嘩をして数人を切った。 土地にいることが出来なかった。 このころ東
巖子という仙人が、岷山の南に隠棲していた。 で、李白はそこへ走った。 聖フラ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
があるといいなあ。」 と言うと、彼は妙に悲しい気にさえなるのだった。そして船が
巖の間をすれすれに急|湍を下る時にも、叫び声一つあげず、じっと船頭の巧みな櫂のつ....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ったのはこの祖母の寝物語からだ。祖母の話はきまっていた。 尾道の千光寺には珠の
巖と言って、ダイアモンドの大きな珠が
巖の上にあった。その光で海が明るく輝くので玉....
「塩原多助一代記」より 著者:三遊亭円朝
「はい、これがお前の御亭主でがんす」 かめ「はい、何処に居ります」 角「そこに徹
巖忠操信士と書いてある、これがお前の亭主さ」 かめ「えゝ、それでは私の亭主は、あ....
「南極の怪事」より 著者:押川春浪
があるある」と叫んで、好奇心は満面にあふれ、口栓を抜くのももどかしと、かたわらの
巖石をめがけて投げつけると、瓶は微塵に砕け、なかから黄色い紙に何か細々と記した物....
「香魚の讃」より 著者:佐藤垢石
いる鮎の群れは、夏でなければ求められない風景だ。やがてそこへ簑を着た漁人が来て、
巖上に立った。間もなく梅雨がいたるのであろう、緑の山に灰色の雲が低く動く。 興....
「利根の尺鮎」より 著者:佐藤垢石
大利根のほんとうの水源は、それらの山々のさらに奥の奥に隠れている。水源は奥山の巨
巖に自然に刻まれた阿彌陀如来の立像の臍の穴から、一滴ずつ落ちる水であると父母から....
「姫柚子の讃」より 著者:佐藤垢石
追う姿を眺めて過ぎた。 湯野浜温泉の町は鶴岡から西北へ三里、日本海の波が砕ける
巖の上にある。私は数年前、吹雪の夕べこの温泉を訪ねて、素朴の印象に冬の旅情を慰め....
「古事記」より 著者:太安万侶
》のカグツチの神の頸《くび》をお斬りになりました。その劒の先についた血が清らかな
巖《いわお》に走りついて出現した神の名は、イハサクの神、次にネサクの神、次にイハ....