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「川獺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

川獺の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
さかに狐や狸めがおれをだますのでもあるまい。」 こっちの好きに付け込んで、狐か川獺が悪いたずらをするのかとも疑ったが、喜兵衛も武士である。腰には家重代の長曽弥....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
判別出来なかった。 ◆服装 外套は焦茶色の本駱駝で、裏は鉄色の繻子。襟は上等の川獺。服は紺無地羅紗背広の三つ揃いで、裏は外套同様。仕立屋の名前はサンフランシス....
田舎者」より 著者:豊島与志雄
にいった。何かしら腹がたって、拳固で背中をどやしつけてやると、彼はぎくりとして、川獺のような顔付をもたげた。その眼が、そして頬まで涙にぬれてるのだった。眼をさま....
霧の中」より 著者:豊島与志雄
時とすると、行手の道の上に、小坊主がすっくと立って、じゃぶりと川の中に飛びこむ。川獺のとんきょうな奴だ。それももう人を化かすことは出来ない。去年の秋には、村外れ....
地水火風空」より 著者:豊島与志雄
った。人の身長ほどの高さの、上に饅頭笠を被って、低い台の上に立っている。円い筒、川獺が化けるという坊主姿のような石の碑だった。それが、地面から七八本の幹になって....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
言い伝えている。彼らは知っている、トレロンは火夫の帽子をかぶっていた、アヴリルは川獺《かわうそ》の帽子をかぶっていた、ルーヴェルは丸い帽子をかぶっていた、老ドラ....
白塔の歌」より 著者:豊島与志雄
所有してる店舗のなかで、自慢なものが二つありました。一つは毛皮店で、虎や豹や狐や川獺などをはじめ各種のものが、一階と二階の広間に陳列されていまして、北京名物の一....
妖婆」より 著者:岡本綺堂
積もおどろいて前後から支えようとすると、石川は身をひるがえして大溝へ飛び込んで、川獺のように素ばやく西のかたへ逃げ去った。あっけに取られたのは神南ら二人である。....
堀切橋の怪異」より 著者:田中貢太郎
ていたが、橋の中央に往ったところで突然|顛倒って、起きた時には鰊はもう無かった。川獺か狐か、それにしても白昼に鰊が消えて無くなるのは不思議であった。そして、四番....
築地の川獺」より 著者:田中貢太郎
小泉八雲の書いた怪談の中には、赤坂に出る目も鼻もないのっぺらぼうの川獺のことがあるが、築地の周囲の運河の水にも数多の川獺がいて、そこにも川獺の怪異....