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「川留〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

川留の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
ろうとする縁談だから、そこいら聴合わせて歩行く中に、誰かの口で水を注せば、直ぐに川留めの洪水ほどに目を廻わしてお流れになるだろう。 けれども、なぜか、母子連で....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
とは古老も覚えがない、そんなことを申しまして、一時はかなり心配したくらいでした。川留め、川留めで、旅のかたが御逗留になることは、この地方ではめずらしいことでもご....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
少し水が出たようでございますが、ナーニ、このくらいなら大したことはございません、川留めになるようなことはございません」 水のひたひたと浸《つ》いた板橋を渡りな....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
だろう、と思ったより夥しい混雑で、ただ停車場などと、宿場がって済してはおられぬ。川留か、火事のように湧立ち揉合う群集の黒山。中野行を待つ右側も、品川の左側も、二....
黒百合」より 著者:泉鏡花
また降られない内に帰るとするかね。」 「どういたしまして、降りませんでも、貴方|川留でございますよ。」 方二坪ばかり杉葉の暗い中にむくむくと湧上る、清水に浸し....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、同気相求める三人の変物|揃いで東海道を膝栗毛の気散じな旅をした。天龍まで来ると川留で、半分落ちた橋の上で座禅をしたのが椿岳の最後の奇の吐きじまいであった。 ....