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「川辺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

川辺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
一人の若い女が、一人の若い男に出会った。 頃は、駿河国という名称はなくて、富士川辺まで佐賀牟《さがむ》国と呼ばれていた時代のことである。 若い男は武装して弓....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
私は私の油のできるまでは本を読まぬ」という決心をした。それでどうしたかというと、川辺の誰も知らないところへ行きまして、菜種《なたね》を蒔《ま》いた。一ヵ年かかっ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、これまで別に悪い噂も聞かねえようですよ」と、友吉は答えた。 「若いときには品川辺に住んでいたそうですが、十五六年も前からここへ引っ込んで来て、小さい荒物屋を....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
れたと思うと、なんだか気味が悪くって自分の家《うち》へは寄り付かれず、その後は深川辺の友達のところを泊まり歩いていましたが、お角は女でもずうずうしい奴、平気でお....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
違うんだから、むやみに取り捨ててもしまわねえだろうが、誰が持って行ったかしら。品川辺の奴らかな」 「そうでしょうね」と、松吉もうなずいた。「品川とばかりは限らね....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
金蔵が自分の密告をさとって、その仕返しに来られては大変であると思って、ひとまず品川辺の友人のところへ身を隠したが、忽ち煙草銭にも困るような始末になったので、きょ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
のを確かに見とどけたから、それとなく近所で訊いてみると、その女はおとわといって深川辺の旦那を持っているんだそうです。なるほど、庭の手入れなんぞもよく行きとどいて....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かったそうです。お吉も音沙汰がありませんでした。二人は道行を極めて、なんでも神奈川辺に隠れているとかいう噂もありましたが、その後どうしましたかしら。肝腎のかたき....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
抵は場末の不便なところに住んでいる。電車の便などのない時代に、本郷小石川や本所深川辺まで尋ねて行くことになると、その往復だけでも相当の時間を費してしまうので、肝....
修禅寺物語」より 著者:岡本綺堂
暮れて笛の声遠くきこゆ。) 第二場 おなじく桂川のほとり、虎渓橋の袂。川辺には柳|幾本たちて、芒と芦とみだれ生いたり。橋を隔てて修禅寺の山門みゆ。同じ....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
の入れたる方を下にし、これを机または畳の上に据え置くなり、云云。 府下牛込小石川辺りにてなすところを聞くに、「麻糸の中に婦人の髪の毛三筋入れ、その縄を七五三に....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
と、日が暮れてから父は帰って来た。その話によると、団十郎は小中村清矩、黒川真頼、川辺御楯などという人たちをあつめて、“求古会”というものを作ることになって、父も....
読書雑感」より 著者:岡本綺堂
抵は場末の不便なところに住んでいる。電車の便などのない時代に、本郷小石川や本所深川辺まで尋ねて行くことになると、その往復だけでも相当の時間を費してしまうので、肝....
飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
を借りようか位に思っていたのである。 彼は窟に暫く棲んでいたので、岩穴から此の川辺へ抜け出る間通を心得ていた。彼は直ちに其穴を見出して、蛇のように潜り込むと、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
また自分一人で荷を背負って東南の沙漠地を進んで行くこと四里ばかりでブラマプトラの川辺に着きました。その時分にはもう余程氷が張ってございまして日光が氷に映じてギラ....