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「巡廻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巡廻の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
根岸お行の松 因果塚の由来」より 著者:三遊亭円朝
ているのに彼女《あいつ》は、あの仲間にはいって笑っているかも知れんと、水上警察の巡廻船に注意いたしつゝ、そっと首をあげまして石垣につかまり、伸びあがって楼内《う....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
務する貴金属部で紛失した二品の内の一つである事、更に又、死体及び首飾は今朝四時に巡廻中の警官に依って発見されたものなる事、そして最後に、この事件は自分が担任して....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
。悪い奴が多いから、庭前の忍び廻りは遠山權六で、雨が降っても風が吹いても、嵐でも巡廻るのでございます。天気の好い時にも草鞋を穿いて、お馬場口や藪の中を歩きます。....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
「タリス・ブルバ」だとか、「ロビンソン・クルーソー」だとか、その他、「不思議の国巡廻記」と、ラムの「シエクスピア物語」とか、フェヌロンの「テレマック物語」とか、....
江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
維新後番兵というものが出来て、番太郎が出世して番兵となって、木の棒を持って町々を巡廻し出して、やたらに威張り散し、大いに迷惑がられたものでしたが、これは暫時で廃....
喫煙四十年」より 著者:寺田寅彦
曲芸は遠心力の物理を教わらない前に実験だけは卒業していた。 いつも同じ羅宇屋が巡廻して来た。煙草は専売でなかった代りに何の商売にもあまり競争者のない時代であっ....
焦土に残る怪」より 著者:田中貢太郎
飛んだり、焼け残った樹木の枝や電柱にあたってばらばらとくだけた。 警官の一人が巡廻していると、眼の前へ髪をふり乱した女が出て来たが、その女は生れてまもない嬰児....
良夜」より 著者:饗庭篁村
には三条の町の町幅も狭きようにて、この所ばかりか近郷の褒め草。ある時、県令学校を巡廻あり。予が講義を聴かれて「天晴慧しき子かな、これまで巡廻せし学校生徒のうちに....
決闘」より 著者:神西清
、なんだか妙なものだった。 「ここの主教|猊下は、馬車を使わずに馬に乗って管区を巡廻なさるんだが」と補祭がペンを置きながら言った、「馬上のお姿はじつに神々しいき....
偽刑事」より 著者:川田功
、本能的とでも云った様に其名刺を引込めた。此時、彼女も彼も殆んど同時に、今や町を巡廻して来る一人の巡査を眼の前に見付け出した。 「あの、もし」彼女はこう云い乍ら....
漱石氏と私」より 著者:高浜虚子
とか申され候。魯鈍には少々応え申候。大将はいつ頃出発致候や。あれは二年間日本中を巡廻する計画の由なれどきっと中途でいやになり候。もしやりとげればそれこそ冗長魯鈍....
呪われの家」より 著者:小酒井不木
い事件が昨夜小石川で起ったのである。原町の交番の巡査が十二時過ぎに、受持の区域を巡廻して居ると、先方からばたばた駈けて来る者があった。そこで巡査は物蔭にかくれて....
飢餓地帯を歩く」より 著者:下村千秋
たことであるが、現に凶作地の小学校生徒の健康は甚だしく害されつつあることが、県の巡廻医師に依って発見されたということであった。で、食糧の最も欠乏する三月四月に入....
回顧と展望」より 著者:高木貞治
ったが,漸くのこと1920年に,チェックされる機会が来た.その年,大学教授の欧米巡廻ということで,外国へ往くことになった.その年にはストラスブルグで万国数学会議....
文妖伝」より 著者:田中貢太郎
。彼はわっと叫んだまま倒れてしまった。 野本天風は巷の口に気絶しているところを巡廻中の巡査に介抱せられて、その夜の明け方|己の家へ送ってもらったが、それから腎臓に故障が起って今に寝ているのであった。....