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「巡検〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巡検の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
を作《な》せよと教ゆ、もし悪事を為《な》さば我常に猫児三、五|箇《ひき》して汝を巡検し来り報ぜしめんと語るとたちまち見えぬ、民間これは虎の化けたのと知って懼《お....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
、付近の郡守はみな彼を恐れていると、ある時その子の士真をつかわして、付近の各州を巡検させることになって、この深州へも廻って来た。深州の太守も王を恐れている一人で....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
でも降ります時には、部屋へ来まして 大「一盃飲むが宜い、今日は雪が降って寒いから巡検は私一人で廻ろう、なに槍持ばかりで宜しい、此の雪では誰も通るまいから咎める者....
雷峯塔物語」より 著者:田中貢太郎
眼を瞠っていた。捕卒の一人は隣家へ走って往ってその家の事情を聞いてきた。それは毛巡検という者の住んでいた家で、五六年前に瘟疫で一家の者が死に絶えて、今では住んで....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
秦棣が宣州の知事となっている時である。某村の民家で酒を密造しているのを知って、巡検をつかわして召捕らせた。 巡検は数十人の兵を率いて、夜半にその家を取り囲む....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
そうかといってうろうろしてもいられないから、乾物屋のうしろに小さくなっていると、巡検のお代官がその前へやって来たのです。 新お代官というのは、赤ら顔のでっぷり....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
火消御役酒井内蔵助(五千石)の家臣、織部純之進という若武士で、それは酒井家の領地巡検使という役目を初めて承わり、飛地の伊豆は田方郡の諸村を見廻りの初旅というわけ....
監獄部屋」より 著者:羽志主水
(一) 同じ持場で働いて居る山田という男が囁いた。 「オイ、何でもナ、近けえ内に政府《おかみ》の役人の良い所が巡検に来るとヨ」 「エッ、本当かイ夫《そ》りゃア、何時《いつ》だってヨ」 「サア....
三国志」より 著者:吉川英治
た日ほど玄徳の心労はかえって多かったのである。 ――一方、その後で。 諸軍の巡検から許都に帰ってきた郭嘉は相府に出て、初めて玄徳の離京と、大軍を借りうけて行....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
り本流に沿うて東沢に入り、之を遡りて前記の尾根筋に合する路が記入されている。この巡検は軍事上よりも寧ろ森林の監視が主要なる目的であったものと私は考えている。鐘釣....