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巡業
「巡業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巡業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「父帰る」より 著者:菊池寛
そら何より結構なことや。わしも、四、五年前までは、人の二、三十人も連れて、ずうと
巡業して回っとったんやけどもな。呉で見世物小屋が丸焼になったために、えらい損害を....
「わが町」より 著者:織田作之助
った夕刊を一銭で客に売りつけることもあり、五厘のことで吠えた。 ある夏、角力の
巡業があった。 横綱はじめ力士一同人力車で挨拶まわりをすることになったが、横綱....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
えっ、それはそうよ。ふふふふ。とにかく、おいでをお待ちしていますわ」 房枝は、
巡業先がメキシコであったので、英語は少しわかっていた。だから、ニーナの電話も、だ....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
たように聞えるけれど、決して、そんな、物騒な沙汰ではない。 かかる折から、地方
巡業の新劇団、女優を主とした帝都の有名なる大一座が、この土地に七日間の興行して、....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
世間にありがちな生れだったけれど、よりによって生れる十月ほど前、落語家の父が九州
巡業に出かけて、一月あまり家をあけていたことがあり、普通に日を繰ってみて、その留....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
松山に常設館というものができたのは私が十三の年であつた。 常設館ができるまでは
巡業隊の持つてくる写真を芝居小屋か招魂祭の掛小屋で見ていた。 招魂祭の掛小屋で....
「演出者として」より 著者:岸田国士
せば、そもそも最初にこの風変りな戯曲にぶつかつたのは、今から卅年前、たまたま世界
巡業の旅にあつたモスクワ芸術座の舞台をパリで観た時である。 当時既に、スタニス....
「マレー俳優の死」より 著者:岡本綺堂
っても思い切ろうとはしない。それから五月ごろに再びシンガポールに来て、さらに地方
巡業に出て、九月ごろにまた来て、また地方
巡業に出る。それを繰返している間も、女は....
「女侠伝」より 著者:岡本綺堂
の包孝粛に扮した俳優は李香とかいうのだそうで、以前は関羽の芝居を売物にして各地を
巡業していたのだが、近ごろは主として包孝粛の芝居を演じるようになった。そうして広....
「勧善懲悪」より 著者:織田作之助
藤痴遊等の演説行に加わり、各地を遍歴した……と、こう言うと、体裁は良いが、本当は
巡業の人足に雇われたのであって、うだつの上がる見込みは諦めた方が早かったから、半....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
「私は旅廻りの軽業師の、竹割り一座の者で御座いまして、小虎と申しますが、一緒に
巡業に歩いています師匠は竹割り虎松、その又師匠は竹割り虎太夫と申しまして、此道の....
「因果」より 著者:小山内薫
ている、これも或俳優が実見した談だ。 今から最早十|数年前、その俳優が、地方を
巡業して、加賀の金沢市で暫時逗留して、其地で芝居をうっていたことがあった、その時....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
を営んでいたというので、一般に鳥熊と呼ばれていた。彼は大阪俳優を率いて九州地方を
巡業した経験もある男で、どういう機会にどういう契約を結んだのか知らないが、明治十....
「断食芸人」より 著者:カフカフランツ
かの見世物のほうへ流れていくのだった。興行主はもう一度彼をつれてヨーロッパ半分を
巡業して廻り、まだあちらこちらで昔のような関心がよみがえっているのではないか、と....
「わが町」より 著者:織田作之助
夕刊を一銭五厘で客に売りつけることもあり、五厘のことで吠えた。 ある夏、角力の
巡業があり、横綱はじめ力士一同人力車で挨拶まわりをしたが、横綱ひとり大き過ぎて合....