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巡歴
「巡歴〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巡歴の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「巌流島」より 著者:直木三十五
」と有るから、独創の攻防法を編出していたものと見える。一流を樹てると共に彼は諸国
巡歴の旅に上った。当時、足利義輝の師範役塚原|卜伝《ぼくでん》は引退して非ず、京....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
太郎のすすめで五年前に乞食をやめ、薬種商をひらいている。実に重太郎が乞食の世界を
巡歴して彼らを正業につかせようと努力しはじめたのはわずかに十七の時である。この少....
「食べもの」より 著者:佐藤垢石
姓である。私の代になってから、故郷を離れ文筆などというよからぬ業に親しんで、諸国
巡歴に迷い出たが、中学時代までは鍬も握り、鎌も砥いだものである。だから、全く耕土....
「盗難」より 著者:佐藤垢石
まれたころ、故郷では私の若い弟に嫁を迎えた。それは私が長い間、故郷を離れて諸方を
巡歴しているために、家の業である農のことがなげやりになっている。それでは祖先に申....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
が気味悪く赤くなって来る。もうそれより
近くなってくれるな。脅かすような、力強い
巡歴。
御身は己達をも陸をも海をも滅ぼすだろう。
それではテッサリアの女共が、....
「山の人生」より 著者:柳田国男
通人に年代の知識と、回顧趣味とを鼓吹したのはこの時代だから、比丘尼の昔語りは諸国
巡歴のために、大なる武器であったことと思う。ただ自分たちの想像では、単なる作り事....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
遁れようとすれば少なくとも年に一度、そっとこの神を背に負うて、顔を知られぬ土地を
巡歴して来なければならぬ。是が何よりも迷惑なことに、今日ではなっているのである。....