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巣箱
「巣箱〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巣箱の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
さいながら果樹園もあれば、羊を飼う柵も出来ています。野鳥が来て、自由に巣が造れる
巣箱、あれも近年はだいぶ流行って一般に使われていますが、日本へ輸入したのは父が最....
「パルチザン・ウォルコフ」より 著者:黒島伝治
の鞍につけて走り去った。だが産んだばかりの卵は持って行く余裕がなかったと見えて、
巣箱に卵がころがっていた。兵士は、見つけると、ばい取りがちをし乍ら慌てて残された....
「播州平野」より 著者:宮本百合子
て、自転車さえかついでやっとそこをふみ越してゆくような山が出来ていた。そこでも、
巣箱ぐるみ鶏が数羽流されて来て、死んでいた。やはり体が白くて、鶏冠《とさか》の赤....
「子供・子供・子供のモスクワ」より 著者:宮本百合子
田舎では種蒔だ。 市の公園へは渡り鳥が来る季節である。公園の樹の梢へつるす鳥の
巣箱を小学校の子供は手工でこしらえる仕度をし、中央児童図書館では、一つの本棚が五....
「五ヵ年計画とソヴェト同盟の文化的飛躍」より 著者:宮本百合子
をどう助けるか?(ここで実際の仕事をいろいろやる。都会の小学校は、公園へ保護鳥の
巣箱を吊りに行く。その小学校の学生が支持している、一定の集団農場の手助けにも出か....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
ルのボーイに手を廻して買っておいた紹介者つきの入場券を、改札口と書いてある蜜蜂の
巣箱の出入口のような穴へ差し入れた。 すると、入場券は、ひとりでに、奥へ吸い込....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、籠をふせたような形になっている。その正面に、門のような入口があいている。蜜蜂の
巣箱の下に、蜂の出入する穴があるが、それによく似ている。
「どうぞ、こっちへ、お....
「二人の弟たちへのたより」より 著者:宮本百合子
さり飼っていることは知っているでしょうか。線路沿いの三角の空地のところに、段々の
巣箱をつくってそのなかにアンゴラや何かがいます。去年は雨が多すぎて兎の体にわるか....
「よろこびの挨拶」より 著者:宮本百合子
大限の能率に活かすアパートメント経営者の、才覚にほかなりません。そういう人間用の
巣箱を「わが家」と呼んで、近代社会の何千万人が、せせこましい、律気な、名のない大....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
ねて来て、この奇蹟を礼讃して行った。ラザルスの姉妹のマリーとマルタの家は、蜜蜂の
巣箱のように賑やかになった。 そういう人達に取っては、ラザルスの顔や態度に新し....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
暮せていることはお互の仕合わせね。あなたにしろ、すぐ通じるからユリが工合のわるい
巣箱で絶えずパタパタやっていたら、やっぱりお落付きなさらないでしょう? そのこと....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
ゃって」 「忙しけりゃ、けっこうよ……あなた、いま?」 「横浜の山下町で、小鳥の
巣箱のような、ちっちゃなバアをやっていますの」 「その話、誰かから聞いたわ……ど....
「母子像」より 著者:久生十蘭
警官が左手の扉を指した。 太郎は保護室といっている薄暗い小部屋の板敷に坐って、
巣箱の穴のような小さな窓から空を見あげながら、サイパンの最後の日のことを、うつら....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
してこの二種類を混同する説が、古くから行われていたのである。 杉村楚人冠氏は、
巣箱主義の新たなる使徒である。彼の我孫子の村荘は園は森林の如く、晴れたる朝に先生....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
なかを幾つかにまた劃った各自の庭を与えられていた。庭の中央には脚高の細長い小さな
巣箱があり、その横から一方へ斜に樋のようなものが地面へ向けて突き出してあった。そ....