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「巣鴨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巣鴨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
ったら、今夜でもためして御覧なさい。同じ市内の電車でも、動坂線《どうざかせん》と巣鴨線《すがもせん》と、この二つが多いそうですが、つい四五日前の晩も、私の乗った....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
十日 昨日渉外局発表によるに、左記諸氏、戦争犯罪人として収容せられし由(十七日巣鴨刑務所) 荒木 貞夫 大将 南 次郎 大将 松井 石根 大将 ....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
あった。建具屋のおじいさんももう見ていられなくなって、無理に徳さんをすすめて妹を巣鴨の病院へ入れさせることにした。今の徳さんには入院料を支弁する力もない。さりと....
春昼」より 著者:泉鏡花
うとして目に留まった火入の、いぶりくすぶった色あい、マッチの燃さしの突込み加減。巣鴨辺に弥勒の出世を待っている、真宗大学の寄宿舎に似て、余り世帯気がありそうもな....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
遠くへ転さなくてはならないから、電車の出来たのが却て不便だと云った。 ▲近頃は巣鴨や大塚、中野や渋谷あたりから中央の市街へ毎日通う人は珍らしく無い。逗子や鎌倉....
獄中記」より 著者:大杉栄
しながら腰をかがめていた。 「なあに、白っぱくれても駄目だ。それからその間に一度巣鴨にいたことがあるな。」 老看守はその男の言うことなぞは碌に聞かずに、自分の....
続獄中記」より 著者:大杉栄
も僕はよく、余罪があって、既決監からも裁判所へ呼び出された。大がいは馬車でだが、巣鴨からは歩いたり車に乗せられたりした。 あの赤い着物を着て、編笠を被って、素....
売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
車を差上げますよ。」 と宗吉は、優しく顔を覗きつつ、丸髷の女に瞳を返して、 「巣鴨はお見合せを願えませんか。……きっと御介抱申します。私はこういうものです。」....
ある男の堕落」より 著者:伊藤野枝
は牢屋の中でうんと本を読んでえらくなってきていた若いNという同志がいました。Nは巣鴨の少年監でうんとやはり科学の本を読んだのです。そして少年の驚くべき記憶力でも....
黒百合」より 著者:泉鏡花
盗、万引、詐偽もその時|二十までに数を知らず、ちょうど先月までくらい込んでいた、巣鴨が十たび目だという凄い女、渾名を白魚のお兼といって、日向では消えそうな華奢姿....
獄中消息」より 著者:大杉栄
ところであります。 裁判は、たぶん本月中に右か左かの決定があることと思います。巣鴨から * 堀保子宛・明治四十年六月十一日 一昨日と昨日と今日と、こ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
である。殊に一番人気のある信乃を主役として五犬士の活躍するは、大塚を本舞台として巣鴨・池袋・滝の川・王子・本郷に跨がる半円帯で、我々郊外生活者の遊歩区域が即ち『....
式部小路」より 著者:泉鏡花
行き過ぎた。そのあとへ、学校がえりの女学生が一人、これは雑司ヶ|谷の方から来て、巣鴨。 こう、途絶え途絶え、ちらほらこの処を往来う姿は、あたかも様々の形した、....
註文帳」より 著者:泉鏡花
言種が気に入ったい、総勢二十一人というのが昨日のこッた、竹の皮包の腰兵糧でもって巣鴨の養育院というのに出かけて、施のちょきちょきを遣ってさ、総がかりで日の暮れる....
妖怪玄談」より 著者:井上円了
今ここに、さきごろ『やまと新聞』に掲載せる一項を引きて、その一例を示さん。曰く、巣鴨におる勇公というもの、このほど王子に茶屋奉公して、於辰という女を女房にもらい....