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工夫
「工夫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
工夫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
はたごや》である。(註四)伝吉は下男部屋に起臥《きが》しながら仇打《あだう》ちの
工夫《くふう》を凝《こ》らしつづけた。この仇打の
工夫についても、諸説のいずれが正....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
でしょう。」
「いかにも進まなければ、すぐに押し倒される。するとまず一足でも進む
工夫が、肝腎《かんじん》らしいようですな。」
「さよう、それが何よりも肝腎です。....
「鼻」より 著者:芥川竜之介
ある。これは人のいない時に、鏡へ向って、いろいろな角度から顔を映しながら、熱心に
工夫《くふう》を凝《こ》らして見た。どうかすると、顔の位置を換えるだけでは、安心....
「河童」より 著者:芥川竜之介
特権のために働かずに食っていられるのです。現にバッグの話によれば、ある若い道路|
工夫《こうふ》などはやはり偶然この国へ来た後《のち》、雌《めす》の河童を妻にめと....
「路上」より 著者:芥川竜之介
以上の動揺を心に齎《もたら》さない方便として、成る可く眼を演壇から離さないような
工夫《くふう》をした。
金屏風《きんびょうぶ》を立て廻した演壇へは、まずフロッ....
「寒さ」より 著者:芥川竜之介
死骸はあの人たちが持って行ったんです。」
こちら側のシグナルの柱の下には鉄道|
工夫《こうふ》が二三人、小さい焚火《たきび》を囲《かこ》んでいた。黄いろい炎《ほ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
》は人力を尽した後、天命に委《ま》かせるより仕方はない。
少時学語苦難円 唯道
工夫半未全
到老始知非力取 三分人事七分天
趙甌北《ちょうおうほく》の「論詩....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
るくらい痒《かゆ》い思いをした。とにかく当分は全力を挙げて蚤退治《のみたいじ》の
工夫《くふう》をしなければならぬ。……
「八月×日 俺は今日《きょう》マネエジャ....
「藪の中」より 著者:芥川竜之介
駅路では、とてもそんな事は出来ません。そこでわたしは山の中へ、あの夫婦をつれこむ
工夫《くふう》をしました。
これも造作《ぞうさ》はありません。わたしはあの夫婦....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
沮喪《そそう》せずにはいられませんでした。明後日と云えば、今日明日の中に、何とか
工夫《くふう》をめぐらさなければ、自分は元よりお敏まで、とり返しのつかない不幸の....
「星座」より 著者:有島武郎
たのだ。そこで田に水を落す前に溜《たまり》を作っておいて、天日《てんぴ》で暖める
工夫をしたものだが、それが図にあたって、それだけのことであんな一代|分限《ぶげん....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
に役にも立たぬ現世の記憶から遠ざかることでございます。私どもはこれでもいろいろと
工夫の結果、やっとそれができて参ったのでございます。で、私どもに向って身上噺をせ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
影響から隔離され、高潔なる空気に浴しつつ、善霊の感化を充分に受け得られるように、
工夫してやるべきである。然るに地上の獄舎制度は、その正反対をやっている。あんな悪....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ると、額が曇って来る。考えた事の不充分のために、うまく行かないからで、また新しい
工夫をしなければならない。 王立協会内のファラデーの書斎 姪のライド嬢は実験室....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
人の恐怖ではなかったのであろう。なんでも総武鉄道の工事中にそこへかよっていた線路
工夫の一人は、宵闇の中に幽霊を見、気絶してしまったとかいうことだった。 本所会....