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工房
「工房〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
工房の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老妓抄」より 著者:岡本かの子
の店から、小そのが持っている家作の一つに移った。老妓は柚木のいうままに家の一部を
工房に仕替え、多少の研究の機械類も買ってやった。 小さい時から苦学をしてやっと....
「伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
のマジョリカは、高畠子爵の掘り出した世界的逸品か、或はただの贋物、ジョルジョ没後
工房の誰かが師の作を模造したに過ぎないものか、二つに一つということになるのである....
「若い婦人のための書棚」より 著者:宮本百合子
され、発表と同時にフェミナ賞を貰った。彼女は後二十六年の間に「マリイ・クレエルの
工房」その他三巻の小説を書き、最後の作「光ほのか」を完成して一九三七年二月に南仏....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
を研究したか、大雅堂はどれだけ多くの山水を巡礼して歩いたかを知らなくてはならぬ。
工房でのみ仕事する芸術家は常に驚くべき写実をその押入れの中に隠しているのだ。押入....
「海辺小曲(一九二三年二月――)」より 著者:宮本百合子
3rd. 巨大な砂時計の 玻璃の漏斗から 刻々をきざむ微かな砂粒が落るにつれ 我
工房の縁の辺ゆるやかに 春の日かげが廻って来る。 ささやかな紙の障子は ゆるがぬ....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
ア街。アントニイ・ヴェルツ――一八〇六・一八六五――の個人美術館。もと彼の住宅兼
工房だった建物に、大胆・異風・写実、そしてかなりの肉感・残忍・狂的・大作のコレク....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
場ダンフェル・ロウに近いルウ・デ・アウブルの一〇八番だ。 第四の場処「狂画家の
工房」――これも困る。 つぎは第五「人魚の家」―― 87, Rue de L'....
「吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
様に燈火を消して眠りに就《つ》いたらしい中で、浜辺近くの松林の傍らにある船大工の
工房だけが夜業に励んでいるさまが窺《うかが》われた。その
工房は屋根だけで周囲の囲....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
てしまった。この画房は椿岳の亡い後は寒月が禅を談じ俳諧に遊び泥画を描き人形を捻る
工房となっていた。椿岳の伝統を破った飄逸な画を鑑賞するものは先ずこの旧棲を訪うて....
「手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
、ここで出来る檀紙に野趣のあるのを見かけました。こういう世に知られていない小さな
工房で、しばしば正直な手堅い仕事が為されます。安蘇郡|飛駒村の産は、早くから「飛....
「京都の朝市」より 著者:柳宗悦
にも更に親しむべきであった。それに見落したのはこの古い都に今も数々伝わる手工芸の
工房である。それを遍ねく訪ねて、技術の工程や出来上る品物を、よく見届けておくべき....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も、宮方だ。悪くすると、挙げられるかもしれねえ。……いや捕まらねえでも、武具職の
工房調べが、この後ではきっと起る。……やいやい、いつまで、馬鹿ヅラを揃えて、おれ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
物具倉と共にあるだだッ広い武者溜りの床を覗きに行った。 そこの一ト棟は、大きな
工房と異ならなかった。数十人の武具職人が見える。黙々とみな背をかがめて仕事してい....