工程[語句情報] »
工程
「工程〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
工程の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
と寿平次の前に置いた。『古史伝』の第二|帙だ。江戸の方で、彫板、印刷、製本等の
工程を終わって、新たにでき上がって来たものだ。 「これはなかなか立派な本ができま....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
したことがない片眼婆さんのあばら家まで、遽てゝかけ金よ釘よと騒いだりした。其れも
工程の捗取ると共に、何時しか他所に流れて往って了うた。やがて起ったのが、東京の寺....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
験部附の缶詰係だった。つまりこの工場で、まだ売出し前の食料品を試験的に缶詰にする
工程において、彼はそれの最後の仕事として、蓋をつけて周囲を熔接して缶詰に出来上ら....
「人造人間の秘密」より 著者:海野十三
妙な粉末を熔かして固めるのであった。 「どうだね、セン。君の気に入るように、製造
工程は進んでいるかね」 フリッツ大尉は、私の気をひいた。 「さあ。おっしゃるこ....
「世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
かさなかったのである。 そしてその結果どうなったかといえば、一方において粛軍の
工程と、他方において政党やブルジョアに対する自粛の要求とのシーソーによって、結局....
「書かれざる作品」より 著者:豊島与志雄
そこに働く数千の労働者、昼夜とも不断に火焔を発してる熔礦炉を中心に、複雑なる製鉄
工程。次には、特殊な組織をなす軍需品工場。そして生まれ出た一個の銃弾が、弾薬庫の....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
れる場合、一方には、数量的に、需要に超過する供給を来し、他方には、品質的に、生産
工程に於ける「文学の過剰」を来す。 そのために「文学以前」の文学から文学への復....
「作家的思想」より 著者:豊島与志雄
先ず基礎工事を施し、その上に石を据え煉瓦を積み、柱を立て屋根を覆い、そうした建築
工程を側に立って見守っているものと、常識的には考えられる。だが、真の建築家は恐ら....
「台湾の姿態」より 著者:豊島与志雄
長している。四季ともにそうなのである。製糖会社にしても、甘蔗の糖分の稀薄な夏季は
工程を休み、機械の手入れをするだけに止める。然しパパイヤは一年中休みなくその結実....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ことはできない。三十本の神の矢はちょうどまる一年かかって出来あがるような定まった
工程がある。それよりも多くも少くも造ることができないから、神事に用いる三十本の神....
「特攻隊に捧ぐ」より 著者:坂口安吾
攻隊であった。特攻隊は兵隊ではなく、兵器である。工業力をおぎなうための最も簡便な
工程の操縦器であり計器であった。 私は文学者であり、生れついての懐疑家であり、....
「回想録」より 著者:高村光太郎
だ。山田鬼斎さん、新海(竹太郎)さんなどいろいろな先生が手伝っていた。その製作の
工程には、それに準じて様々な仕事がある。削る道具も極く大きいから各種の工夫のある....
「書籍の風俗」より 著者:恩地孝四郎
聖書などにみるあれである。 以上で大体装綴様式を略述したことになるが、各々その
工程形態によって、性質があるから、装案者はそれを味識して配慮することが必要である....
「長崎の鐘」より 著者:永井隆
を洗い、そのまま六枚板地区に行く。この日、六枚板、赤水、とっぽ水、踊瀬の四地区、
工程八キロの予定だから、朝飯前に一地区を済まそうと思って行ったのだったが、来てみ....
「探偵小説と音楽」より 著者:野村胡堂
であるが、厳格に言えば、此《この》素晴らしい詭計《トリック》にも、レコードの製作
工程に対する、説明を欠いて居るという非難は免れない。 詳しく言えば、殺された女....