左する[語句情報] » 左する

「左する〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

左するの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
にでも入って行かれるような知らない人達の生活が彼の前にあった。彼は右することも、左することも出来た。そしてこれから先逢う人達によって右とも左とも旅の細道が別れて....
運命」より 著者:幸田露伴
卒を強いて戦わしめんとすれば人心の乖離、不測の変を生ずる無きを保せず。諸将争って左するを見て王の怒るも亦宜なりというべし。然れども此時の勢、ただ退かざるあるのみ....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
鋒にして、錦旗にこの世の春を誇り乍ら、すでにもう江戸を進発しているのだ。右するも左するも事は急なのである。 月が青い……。 慶応四年の春の夜ふけの遅い月が、....
蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
いとも限らない。 ある一つのスペルマトゾーンの運動径路がきわめてわずか右するか左するかでナポレオンが生まれるか生まれぬかが決定し、従って欧州の歴史が決定したと....
概念と心其もの」より 著者:宮本百合子
。箇人の内的運命と外的運命とが、どんなに微妙に、且つ力強く働き合って人の生涯を右左するかと思うと、自分は新しい熱心と謙譲とで、新に自分の前に展開された、多くの仲....
生死卍巴」より 著者:国枝史郎
なければならない)と、いう思惑があるからであった。 右することも出来なければ、左することも出来ないというのが、現在の弦四郎の心持であった。 一方宮川茅野雄に....