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左団扇
「左団扇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
左団扇の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
る消えたが、あとにも先にも纏《まと》まって受けとったのはそれきりだった。もとより
左団扇《ひだりうちわ》の気持はなかったから、十七のとき蝶子が芸者になると聞いて、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りの酒を飲むので、暮らし向きは楽でなかったらしい。それでも娘に婿を取れば、自分は
左団扇《ひだりうちわ》で暮らせるなどと大きなことを云っていた。殊に先ごろお酉にむ....
「わが町」より 著者:織田作之助
「そや。ええこと言うてくれた。他あやん、ほんまにそやねん。わいはなにも娘を売って
左団扇でくらす気はないねん。げんに、わいはあの子が出る時、あの子に借金負わすまい....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
るよ。あんな縹緻《きりょう》のいい娘を持ってサ、おれならお絹物《かいこ》ぐるみの
左団扇《ひだりうちわ》、なア、気楽に世を渡る算段をするのに、なんぼ男がよくっても....
「母の上京」より 著者:坂口安吾
ふのだが、娘は十八、闇の女にはもつたいない美人であつた。然るべきお金持の妾にして
左団扇と母親が子供の頃から先をたのしみに育てたのも水の泡、忿懣やる方なく因業爺を....
「初看板」より 著者:正岡容
、あれがただくだらなく他愛なく勝ってしまって清国の三分の二をもらってしまってさ、
左団扇《ひだりうちわ》で暮らしていたら、今日、この露西亜《ロシア》との戦争には果....
「魔性の女」より 著者:大倉燁子
て、あなたがもしか失業でもなすったら、私霊媒になって、うんとお金儲けて、あなたを
左団扇で遊ばしておいて上げるわ」 「馬鹿ッ。縁起でもない。三十二の僕が今から失業....