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左様なら
「左様なら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
左様ならの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「キキリツツリ」より 著者:海若藍平
、私が持っている正しい同情の心は世界よりも大きく、山よりも重とう御座います。では
左様なら、キキリツツリ」 と云う裡《うち》に、雨戸の桟にいた虫の姿はフッと消え....
「若返り薬」より 著者:海若藍平
は悪い事をした罰に今から直ぐに死んでしまいます。あなたもすぐに私の真似をなさい。
左様なら、太郎さん」 と云ううちに、紳士は掌《てのひら》に残っていた残りの一粒....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らい込んじゃあ嬉しくあるめえが、半七が見た以上は、まさかに御機嫌よろしゅう、はい
左様ならと云うわけには行かねえ。気の毒だが一緒にそこまで来て貰おうぜ」 「どうも....
「寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
の門出が、愛する春夫と二人であることに、せめてもの喜びを抱いて行こう。 では、
左様なら。 三四郎 窓の外には、いつの間にか夜風が出て、弔花のような風雪が舞い....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
。 「ではお別れとやらかそうぜ」 「おお大分遅くなった。では俺等は帰るとしよう。
左様ならばご老体」 「もうお帰りか、復の逢う瀬」 「アッハッハッハッ芝居がかりだ....
「獄中記」より 著者:大杉栄
かしもう少しだ。辛抱しろ。」 堺と僕とは石川にこう言いながら、 「おい、俊寛、
左様なら。」 とからかってその建物を出た。 千葉の巻 うんと鰯が食える....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
、朝の湿気のもとに広茫とひろがっているクロイドンは、はや見えずになってしまった。
左様なら、また、信念を充すものがくるまで、探検よさらば。と、翌夜捲きこまれる奇怪....
「甲州鎮撫隊」より 著者:国枝史郎
」 「何時?」 「江戸への帰途。……紀州沖で……富士山艦で、書面に認め……」 「
左様ならって……」 「うん」 「可哀そうに」 「大丈夫たる者が、一婦人の色香に迷....
「久米正雄」より 著者:芥川竜之介
そひそ囁き交したる後」莫迦莫迦しさをも承知した上、「わざと取ってつけたように高く
左様なら」と云い合いて、別れ別れに一方は大路へ、一方は小路へ、姿を下駄音と共に消....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
れませんな」 佐伯氏は玄関でこんなことを云った。タクシがやがて動き出した。 「
左様なら」と私は帽子を取った。 「
左様なら」と佐伯氏は微笑した。 だが私にはそ....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
前殿へ仕官する所存、苦情があらば遠慮なく船山城の方へ申し越されい。永居は惶れハイ
左様なら!」 云い捨てクルリと馬の首を東南へ向けて立て直すと、颯とばかりに走ら....
「影」より 著者:岡本綺堂
衛 わたし達こそ御馳走になりました。じゃあ、よく気をつけてお出でなさい。 おつや
左様なら。 旅人 どなたもお休みなさい。 (旅人は小屋を出て、上のかた....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
可哀想ではあるが、何時までも際限が無い。お葉は捉られたる袂を払って、 「じゃア、
左様なら。」 重太郎は追掛けて、又|其の袂を捉えた。 お葉を追い捉えた重太郎....
「活人形」より 著者:泉鏡花
引張って参ります。血だらけのあの姿じゃ誰だって狂気ということを疑いません。旦那、
左様なら、これから直ぐに。と立上るを得三は少時と押止め、「例のな、承知でもあろう....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
る者、アスファルトの舗道の上をちょこちょこ歩きの高い下駄の音に交って「今程は」「
左様なら」など呼び交す艶めかしい嬌音が方々から聞えた。座敷著のまま毘沙門様の扉の....