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左甚五郎
「左甚五郎〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
左甚五郎の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
う》は夜な夜な水を吹いたという話だが、狩野《かのう》のほうにだって、三人や五人、
左甚五郎がいねえともかぎらねえんだ。ひょっとすると、こいつが血を吹く絵というやつ....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
》しないつもりである。御三が吾輩を知らずして虐待をするのは別に腹も立たない。今に
左甚五郎《ひだりじんごろう》が出て来て、吾輩の肖像を楼門《ろうもん》の柱に刻《き....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
て直して、さながら狂ったような語気で叫んだ。
「斧だ! この扉がロッビアだろうが
左甚五郎の手彫りだろうが、僕は是が非でも叩き破るんだ」
そうして斧が取り寄せら....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ことができれば、大仏師|法眼康音《ほうげんやすね》、狩野探幽《かのうたんゆう》、
左甚五郎など、日光結構書に伝わる名人巨匠と肩をならべて、お前も長く権現様のおそば....
「伸子」より 著者:宮本百合子
ラットという人のところへ紹介された。 十 ローレンス教授は、日光や鎌倉のこと、
左甚五郎の眠猫が鳴くという云い伝えなどを思い出し、ローマの何とか云う寺院では、壁....
「飛騨の顔」より 著者:坂口安吾
ヤコや、奈良のミヤコ、京のミヤコも彼らなくては出来なかったものだ。後世に至って、
左甚五郎があるが、これはヒダの甚五郎のナマリであろう。彼の製作年代が伝説的に長い....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
つが、人間はそうはいかぬ。細工《さいく》する間の心持ちが大切《たいせつ》である。
左甚五郎《ひだりじんごろう》は恐らく仕上ばかりに苦心したのでなく、細工《さいく》....
「人造物語」より 著者:海野十三
その後、愛玩物としての人形が発達した。 その中でも異色のある人形は、案山子と、
左甚五郎作の京人形とであろう。 案山子は、雀や烏を相手に、「おれはお人間さまだ....
「大橋須磨子」より 著者:長谷川時雨
間の二階の、奥まった部屋にこの四人は集っている。薄暗いほど欄間《らんま》の深い、
左甚五郎の作だという木彫のある書院窓のある、畳廊下のへだての、是真《ぜしん》の描....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
る美術品、彫刻、絵画、漆工、磁工などが、僅かに半歳の間に完成したとは思われない。
左甚五郎が刻んだという芸術品だけでもその数は夥しいのである。如何に卓越した腕を持....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
リしない。よく理解できないのである。 こんな事を言うと、あるいは、私が、世間の
左甚五郎式「芸術至上主義者」たちと同様に、この人たちの「量」を非難していると思う....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
」の実盛物語、「千本桜」の鳥居前、「八百屋お七」の人形|振、「太功記」十段目、「
左甚五郎」の京人形などで、ほかに何か浄瑠璃物が付いていたように記憶している。俳優....
「教育の目的」より 著者:新渡戸稲造
は、更にこれを三大別することが出来ようと思う。例を取って説明すれば、その一はかの
左甚五郎《ひだりじんごろう》式である。甚五郎が美人の木像を刻《きざ》んで、その懐....