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「左端〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

左端の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
窓で、それには掛金が下りているが、中庭側の三つが開け放されてあった。扉は廊下側の左端に、そして、その側の右隅には寝台があり、その上で兼常博士が、寝衣のまま四肢を....
空中墳墓」より 著者:海野十三
どいているので鳶色の船体がくっきり浮び出ていた。其の時、望遠鏡の円い視界の中に、左端からしずしずと動き出でたものがあった。銀色に光る小さいTの字。おお、それは紛....
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
た多田刑事が保証しています。彼女の向いの座席の窓枠は、鋼鉄車のことですから向って左端から測って十センチの幅の、内面に板を張った縦長の壁となりそれから右へ四角い窓....
海底大陸」より 著者:海野十三
撃機はラスキン大尉の命令によって、一千メートルの上空に美しい隊列をととのえると、左端の一機からはじめて、翼を左にかたむけるや、たちまち急降下状態をもって、「鉄の....
寒の夜晴れ」より 著者:大阪圭吉
材を適度に配したヒュッテ風の小粋な住居で、同じように三軒並んだ右端の家であった。左端の家はもう休んだのか窓にはカーテンが掛り、真中の家は暗くて貸家札が貼ってあっ....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
石灰面が壁面を占めていた。右側のは処女受胎の図で、いかにも貧血的な相をした聖母が左端に立ち、右方には旧約聖書の聖人達が集っていて、それがみな掌で両眼を覆い、その....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
の箇所をこしらえた。右端のニンフの顔がなくなった。真中のニンフの左手も消された。左端のニンフの顔も白塗りにより、右手も白く消された。 うしろを歩いている男賊は....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
でつい並べてしまったのですよ」 十三号車は、柩車のように黒い姿をして、最前列の左端に停っていた。おそろしく古い型の箱型自動車だった。 運転手が下りてきて、懐....
後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
が、その途中、瀝青色をした大池の彼方に、裏手の雫石家の二階が倒影している。本堂の左端にある格子扉をあけると、四坪程の土間から黒光りした板敷に続き、次の陰気な茶の....
日本文化私観」より 著者:坂口安吾
である。いつか、羽田飛行場へでかけて、分捕品のイ―十六型戦闘機を見たが、飛行場の左端に姿を現したかと思ううちに右端へ飛去り、呆れ果てた速力であった。日本の戦闘機....
虫喰い算大会」より 著者:海野十三
り小さい数でなければならぬ。なぜならMが5以上なら計算は二桁の数となり、三段目の左端は2とならずに3に変ってしまうからである。Mは4か、4よりも小さい数でなけれ....
血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
陣の一人が敵でござるわ!」 この言葉を証拠立てるためらしく、左門は突き進むと、左端の一人を斬り斃し、戻りの太刀でもう一人を斬り斃し、狼狽した乾児たちが紙帳を巡....
夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
てある、推摩居士の義足が二本並んでいた。前方には、竹帙形に編んだ礼盤が二座、その左端に火焔太鼓が一基、その根元に笙が一つ転がっている。二つの礼盤の中央には、五鈷....
なよたけ」より 著者:加藤道夫
)ねえ? 男9 (笑って)いや、冗談です。冗談ですよ。…… 誰も気が付かぬ間に、左端にふと、石ノ上ノ文麻呂が現れた。 揉烏帽子を被り、いかにもみすぼらしい下人の....
皇海山紀行」より 著者:木暮理太郎
なかったが、南から眺めると、上州方面で根利山と総称している袈裟丸山の連脈の奥に、左端のやや低い凹頭を突兀と擡げているので、雪の多い季節には場所によっては、時とし....