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「巨利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巨利の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
《か》えたら善《よ》かったのだが、当時両国間の通商開けず、空しく中に立った蘭人に巨利をしてやられたのは残念でならぬ。 さて人間に催姙の薬あらば、畜類にもそんな....
文学上の復古的提唱に対して」より 著者:宮本百合子
云い得るであろうか。鉄飢饉の記事は新聞に目立っているのであるが、その飢饉によって巨利を占める人々が、茶席に坐って、鉄を生まぬ日本の風土が発生させた「さび」を賞玩....
擬体」より 著者:豊島与志雄
だ。やがて半焼のビルの空室をかり受け、石村商事を開いて、軍関係やその他の闇物資で巨利を得た。彼のところには、旧軍人や旧軍属が集まってきた。青木もその一人だった。....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
え、一日も早く、日本をして文明の恩恵に浴さしめ、新時代を招来して、その波に乗って巨利を博そうという商魂志心《しょうこんししん》。 正座についている、精悍《せい....
秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
とであり、爾来御朱印船は、呂宋のマニラ市を中心として、南洋貿易を営み、平和の裡に巨利を博し、朱印を許した秀吉は、それらの船の持来たした珍奇の器物を購って心を喜ば....
上海」より 著者:横光利一
は続けられるにちがいないのだ。―― この罷業影響としての棉製品の欠乏から、最も巨利を占めたのは、印度人の買占団と、支那人紡績の一団であった。支那人紡績は、前か....
私本太平記」より 著者:吉川英治
、さっそく楮幣をかきあつめ、そこから入手して来たという品種を市へ持ち出して転売の巨利をせしめた者もあった。そんなことから、がぜん、東西両京の市を中心に、楮幣人気....
美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
、やれ花見に、やれ隅田川の船遊びにと、ほかの権勢家への贈答にも利用され、指物師は巨利をはくしたという事である。文字どおりなこの大人の、“ままごと棚”一組の価は、....