巨富[語句情報] »
巨富
「巨富〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巨富の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
に置くことが、必要だったのだ。そうかと云って、彼の生命を断つことは、今日あの辺に
巨富を擁している大人連の怒りを買うことであって、それは不利益だ。そこで漢青年を、....
「西湖主」より 著者:田中貢太郎
ひどく立派な旅装をしていたが、嚢中には宝玉がみちていた。 陳の家はそれがために
巨富の富ができた。陳はそれから豪奢な生活をはじめたが、旧家の人もそれには及ばなか....
「殺人鬼」より 著者:浜尾四郎
つたい彼は何をしていたのだろう。
今まで知つている範囲では、秋川駿三は、一代で
巨富を作つた人間である。こうした経歴をもつている人の中には、随分ひとに恨まれるや....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
。 「金」――江上佐助。 「女」――有森利七。 伴大次郎は、名誉を追う。江上は
巨富をあつめる。そして有森利七は、女をという三人三役。 何年か後、この大次郎の....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
いようといって去った、狩人そこに停《とど》まり一年猟続け所猟《えもの》甚だ多く家
巨富となった、それでよせば好いに数年の後前言を忘れまた往き猟すると白帯の人また来....
「雪たたき」より 著者:幸田露伴
て行ったものであろう。後に至って、天正の頃|呂宋に往来して呂宋助左衛門と云われ、
巨富を擁して、美邸を造り、其死後に大安寺となしたる者の如きも亦是れ納屋衆であった....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
。 「吉備彦の素敵もない財宝は六歌仙の絵巻に隠されている。絵巻の謎を解いた者こそ
巨富を得ることが出来るだろう」――こういう伝説がいつからともなく津々浦々に拡まっ....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
ても大事あるまい、そこで秘密を教えてやる。……浪速の豪商淀屋辰五郎、百万にも余る
巨富を積み、栄耀栄華を極めたが、元禄年間|官のお咎めを受け、家財一切を没収された....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
宗庵でしかなかった。
つまり彼は、いまのことばでいう二重生活を送っていたのだ。
巨富を擁しながら、眼立たぬよう眼立たぬようにと、まずしい医者にふさわしい暮らしを....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
が、長兄の伊藤八兵衛は末路は余り振わなかったが、一度は天下の伊藤八兵衛と鳴らした
巨富を作ったし、弟の椿岳は天下を愚弄した不思議な画家の生涯を送った。 だが、椿....