巨樹[語句情報] » 巨樹

「巨樹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巨樹の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
本あり。そのうち両社共に周囲二丈五尺の杉各一本は、白井博士の説に、実に本邦無類の巨樹とのことなり。またこれら大木の周囲にはコバンモチというこの国希有の珍木の大樹....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
身泥まみれで髭はのび、マヌエラまで噎っとなるような異臭がする。そしてこの辺から、巨樹は死に絶え、寄生木だけの世界になってきた。これが、パナマ、スマトラと中央アフ....
光と風と夢」より 著者:中島敦
が)を書いている時は、決して、こんな興奮に悩まされることはないのだが。 夕方、巨樹の梢と、山の背後とに、壮大な夕焼。やがて、低地と海との彼方から満月が出ると、....
朱欒の花のさく頃」より 著者:杉田久女
しみで二、三句出来た事がある。 塀外の膚橘かげを掃きうつり 私の見た中で朱欒の巨樹は福岡の公会堂の庭にあるのがまず日本一と勝手にいってもいいだろう。八方から支....
雪の宿り」より 著者:神西清
らの強風にかてて加えて、火勢の呼び起すつむじ風もすさまじいことで、御泉水あたりの巨樹大木も一様にさながら箒を振るように鳴りざわめき、その中を燃えさかったままの棟....
環礁」より 著者:中島敦
。私はそれに背中を向けて、入口の夾竹桃の方へ歩き出した。 アミアカとマンゴーの巨樹の下を敷石伝いに私はようやく宿に帰って来た。身体も神経もすっかり疲れ果てて。....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
が、整然として手で梳いたように敷いてあった。 俗に言伝える。天狗、狗賓が棲む、巨樹、大木は、その幹の肢、枝の交叉の一所、氈を伸べ、床を磨いたごとく、清く滑かで....
越中劍岳先登記」より 著者:柴崎芳太郎
突ばかり、深さ六、七尺もありました、なおその地方は落葉松等の周囲一丈ばかりもある巨樹、鬱蒼として居ますが幸に雪があったから渡たれたものの、雪がなかったら危険地で....
木曽御嶽の両面」より 著者:吉江喬松
沢渡へ越す所で一回王滝川を渡る。橋は一方少し坂になっている処から橡、欅、※などの巨樹の繁茂している急峻な山の中腹に向って架けられてあるのだ。橋の下は水流は静かで....