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巨眼
「巨眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巨眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文字禍」より 著者:中島敦
る性質をもつものか、それが皆目《かいもく》判らない。アシュル・バニ・アパル大王は
巨眼縮髪《きょがんしゅくはつ》の老博士ナブ・アヘ・エリバを召《め》して、この未知....
「李陵」より 著者:中島敦
》単于とて先代の※犁湖《くりこ》単于の弟だが、骨骼《こっかく》の逞《たくま》しい
巨眼《きょがん》赭髯《しゃぜん》の中年の偉丈夫《いじょうふ》である。数代の単于に....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
もっとも劣等な猴で、南インドとセイロンに産し夜分忍び歩いて虫鳥を食うために至って
巨眼だが、昼間眠る態が粋のまた粋たる猿子眠りだ。さて吾輩在外の頃は、いずれの動物....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
を貰ったって仕方がねえ」 「それじゃ何が欲しいんだ」 絵師は頬かぶりの中から、
巨眼を※《みは》って、改めて米友の面《かお》を穴のあくほどながめたから、米友が少....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
荷買いなどを、お上の眼を盗んでやったらしい、鋭い、光の強い、兇暴らしい、不気味な
巨眼で食い付くように、勘右衛門は京助が胸へ抱いている小さな包物を見詰めたが、 「....
「九代目団十郎の首」より 著者:高村光太郎
る両眼は、所謂「目玉の成田屋」ときく通り、驚くべき活殺自在の運動を有った二重瞼の
巨眼であって、両眼は離れずにむしろ近寄っている。眼輪匝筋は豊かに肥え、上眼瞼は美....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
年前に人種競争の止むを得ざる結果から欧亜の大衝突の当然来るべきを切言した二葉亭の
巨眼は推服すべきものであった。 明治四十年の六月、突然|急痾に犯されて殆んど七....
「三国志」より 著者:吉川英治
まえていた呉の智嚢と英武とが二十余名、峩冠をいただき、衣服を正し、白髯黒髯、細眼
巨眼、痩躯肥大、おのおの異色のある威儀と沈黙を守って、 (さて。どんな人物?)と....