差出人[語句情報] »
差出人
「差出人〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
差出人の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
臭《さけくさ》い息を吐きながら、俊助の顔を覗《のぞ》くようにした。
「その手紙の
差出人は、女名前じゃあったけれど、実は僕自身なんだ。驚くだろう。僕だって、自分で....
「国貞えがく」より 著者:泉鏡花
うけと》れなかった。 取扱いが如何《いか》にも気長で、 「金額は何ほどですか。
差出人は誰でありますか。貴下《あなた》が御当人なのですか。」 などと間伸《まの....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
けは、その前夜、アイスランドから一通の無線電信を受領したことに拠《よ》る。それは
差出人が匿名で、ただ“汝の崇拝者より”とあるだけであったが、電文は左のとおりであ....
「三角形の恐怖」より 著者:海野十三
が出て来ました。それは随分と乱暴な筆蹟で書きなぐってありましたが、文章の最後には
差出人の名前がちゃんと出ているではありませんか。それに驚いたことは、この
差出人は....
「地中魔」より 著者:海野十三
を覗きこんで呻った。「イワハ十三ニチフネデトウキョウニカエッテクルゾ。――おお、
差出人の名が書いてない。十三日! あッ、今日だッ」 非常警備につけ! 十....
「蠅男」より 著者:海野十三
手渡した。帆村がそれを受取ってみると、どうしたものかその白い封筒には帆村の名前も
差出人の名前も共に一字も書いてなかった。その上、その封筒の半面は、泥だらけであっ....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
味のことが書いてあった。その密書は臼井が持っている。わしではない」 「その密書の
差出人《さしだしにん》は誰か。また受取人は誰なのか」 「名前ははっきり書いてなか....
「海底都市」より 著者:海野十三
はない。 僕は一昨日と昨日とふしぎな手紙を受取ること、これで二度であった。その
差出人は誰とも分らない。僕の知らない間に、その手紙は僕の本の間にはさまっていたり....
「爆薬の花籠」より 著者:海野十三
団の新団長黒川であり、また女は、花形の房枝であった。 この二人は、例の脅迫状の
差出人たる謎の人物バラオバラコによび出されて、やってきたのであるが、一、二分はお....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
も暮れ、急に寒い北西風が巷を吹きだした頃のことである。 その頃、金博士の許へ、
差出人の署名のない一通の部厚い書面が届いた。博士が封を切って中を読んでみると、巻....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
――よくも裏切って、おれを苦しめたな。こんどは、かならず、きさまを殺してやる!
差出人の名は書いてないが、透明人間、すなわちグリッフィンからの手紙にちがいなかっ....
「蛇性の執念」より 著者:大倉燁子
直後に何人かが文夫に密告したそうですの、私も見ましたが、文夫の本箱から出たという
差出人無名の手紙にもそんな事が書いてございました。死ぬ前日文夫が武雄に申したそう....
「黒猫十三」より 著者:大倉燁子
たものだ。封をきる彼の指先は震えている。しかし事にも手紙は非公式の喚出状で、殊に
差出人が有名な宮岡警部であったのは意外の喜びであった。警察官としては珍らしい温味....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
どこからとなく電話がかかってまいりましたり、誓いを破った者の厳罰を考えよ、などと
差出人のない脅迫状が舞い込んだりしました。誓いを破ぶったというのは、一雄がその秘....
「消えた霊媒女」より 著者:大倉燁子
つきました。何気なく引き出すとそれは白の角封筒にかかれた妻宛の一通の手紙でした。
差出人の名はありませんが明かに男の手蹟です。それもかなり古いらしく処々に汚点があ....