差別待遇[語句情報] »
差別待遇
「差別待遇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
差別待遇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「明治二十四、五年頃の東京文科大学選科」より 著者:西田幾多郎
た。無論、学校の立場からして当然のことでもあったろうが、選科生というものは非常な
差別待遇を受けていたものであった。今いった如く、二階が図書室になっていて、その中....
「三斜晶系」より 著者:寺田寅彦
ろもうアイスクリームの冷たくないのに屈辱の余味を帯びた憤懣を感じ、タオルの偶然な
差別待遇にさえ世に捨てられでもしたような悲しみと憤りを覚えることの可能な年齢に近....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
形外科術の偉力によるものだった。 「ワタクシハ予テ世間ニ於テ人間ノ美ト醜トニヨル
差別待遇ノ甚ダシイノニ大ナル軽蔑ヲ抱イテイタ」とヒルミ夫人はその論文に記している....
「百姓弥之助の話」より 著者:中里介山
から来る内外の体験は厭というほど嘗《な》めさせられているけれども、社会的に人外の
差別待遇を蒙るほどの悪視酷遇は受けていない、宗教的には極重罪悪下々凡々の一肉塊に....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
、ご飯を食べたりして。」 「何もかも、もうしばらく眼をつぶるんだね。それよりか、
差別待遇をしないように気をつけることだ」 「そんな御心配はいりませんわ。」 「形....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
はいわゆる奉公人並みの食事、昔からある下町の商家のきまりともいうか、とにかくこの
差別待遇で、万事に主人側と雇人との区別がきちんとしていた。 それから夫妻とも信....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
対する待遇は、食事はもちろん、寄宿舎の居室、寝具もことごとく同一で、さらにこの無
差別待遇は職長と弟子の場合においてももちろん変りはありません。そうして私自身も日....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
につれて行ってもらったほかに、正月らしい気分は何一つ味わえず、とりわけ、食卓での
差別待遇が、母にわかれてからの彼のしみじみとした気持を、めちゃくちゃにしそうだっ....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
《いや》しめられ、編笠《あみがさ》をかぶらなければ、市中を歩かせなかったという。
差別待遇が甚《はなはだ》しかったため、七代目団十郎(隠居して海老蔵《えびぞう》、....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
って生れながら、身分ちがいの故に腹を切るという、その頃では、まだ濃厚に残っていた
差別待遇を諷《ふう》した作を残している。 その芝居へ出てくる、葛城太夫《かつら....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
戸籍の上でそれを区別し、蝦夷として待遇しますればこそ彼らは蝦夷でありますが、その
差別待遇を改めさえすれば、直ちにシャモすなわち日本人になるのであります。すなわち....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
。しかし今では多くは他の職業に転じ、住居も比較的自由で、通婚も時には行われ、そう
差別待遇は受けておらぬという。そうなければならぬ。 雪の深い所ではしばしば屋根....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
生きて行く事が容易でないのみならず、彼らとても同一の人間でありながら、一方世間の
差別待遇に甚だしく不満を感ずるの結果、その身分を隠し、仮面を被って世間に紛れ出る....
「融和促進」より 著者:喜田貞吉
でないがために、つい冷淡に見のがしてしまう。各自が深くも考えずに行うところのその
差別待遇のことが、その差別される者にとってどんなにひどい苦痛であり、また国家社会....
「融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
まして、もはや議論の余地はありません。したがって議論ではなるほどと承認して、表面
差別待遇をしなくなりましても、因習の根本たる歴史が明らかになっていなかったならば....