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差向ける
「差向ける〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
差向けるの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
を誰が彼の母親へ告げしらしてやったのであろう。彼の母親には彼を見張るために密偵を
差向けるだけの余裕はない。それなら? 彼は考えなければならない。それは慥《たし》....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
、もし召して下さい。」 と話は極った筈にして、委細構わず、車夫は取着いて梶棒を
差向ける。 小父者、目を据えてわざと見て、 「ヤレコリャ車なんぞ、よオしよし。....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
、これはね、モウセンゴケというんです、ちょいとこの上から御覧なさい。」と、眼鏡を
差向けると、滝太郎は何をという仏頂面で、 「詰らねえ、そんなものより、おいらの目....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
ったので、我藩は上下|挙《こぞ》って驚愕をした。而してまず援兵として藩の一部隊を
差向けることになったので、寄宿舎の同窓友人たる武知隼之助というが、これも出陣する....
「魔都」より 著者:久生十蘭
人ばかり。ここもまた腕を組み眉を顰めたむずかしい風景。さっき、伝次を幸田の妾宅へ
差向けると間もなく警保局から皇帝失踪の報知を受け、かくは寄り寄り対策協議中なので....
「三国志」より 著者:吉川英治
くも軽忽の士でないことを自分も知っておる。その故にいま馬謖の副将として特に副えて
差向ける。必ず街亭の要地を善守せよ」と、いいつけた。 さらになお孔明は入念だっ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
バイエルンに侵入し、ために連合軍の形勢不利となり墺軍は大王に対して有力なる部隊を
差向ける事となったのである。そこで大王は一七四二年四月ベーメンに退却し、後図を策....