» 差延べ

「差延べ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

差延べの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
黒百合」より 著者:泉鏡花
は、この時の姿であった、今のは疑も無いお雪である。 これを聞いて渠は思わず手を差延べて、抱こうとしたが、触れば消失せるであろうと思って、悚然として膝に置いたが....
三枚続」より 著者:泉鏡花
りません。これを預けたさに、と小さな声で謂いましたね。青い襦袢の中から、細い手を差延べたから、何か知らんが大変だ、幽霊の押着ものなんざ恐しい、突退けようと向うへ....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
取り次ぎ下さい」 と、苦笑しながら名刺を出した。 相手は無言で、細い白い手を差延べてその名刺を受けた。と思うと、急にさッとドアを開けて、さも待ち焦れてでもい....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
うど招き猫に魅せられるように、舟三はその死人の招きを避けること出来ない。彼は手を差延べた。すると、その死体は横になったまま、彼を戸外に連れ出し、すべるように彼を....
怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
、抜足をして廊下を忍び来る者は、寝衣姿なれば、慥に源次郎に相違ないと、孝助は首を差延べ様子を窺うに、行灯の明りがぼんやりと障子に映るのみにて薄暗く、はっきりそれ....
牡丹灯籠 牡丹灯記」より 著者:田中貢太郎
通る姿を月影に透し見るに、どうも飯島の娘お露のやうだから、新三郎は伸び上り、首を差延べて向ふを看ると女も立ち止まり、「マア不思議じゃア御座いませんか、萩原さま」....
程よい人」より 著者:豊島与志雄
会社をやめた。他に転勤したものらしい。私へは改まった挨拶もなく、私の方からも手を差延べようとはしなかった。然し、彼女のことは妙に心の隅に残った。それが当然のこと....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の悪魔――第三の悪魔としての餓えたる犬と戦ったあれです。 大小二つの刀は、手を差延べれば届く床の間の刀架にかけて置いて、自分は、火鉢を前に、行燈を左にして坐っ....
P丘の殺人事件」より 著者:松本泰
彼女は台所から馳上って来た女中にいろいろ指図を与えたあとで愛想よく坂口の方に手を差延べながら、 「よく来ました。さアどうぞこちらへお入り下さい」といってイソイソ....