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「差遣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

差遣の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
りまして、 一|其方儀《そのほうぎ》先達《さきだっ》て長《なが》の暇《いとま》差遣《さしつか》わし候処《そうろうところ》以後心掛も宜しく依《よっ》て此度《この....
道草」より 著者:夏目漱石
憐《あわ》れんだ。平気な細君はその続きを読み出した。 「右健三三歳のみぎり養子に差遣《さしつかわ》し置候処《おきそろところ》平吉儀妻《へいきちぎさい》常《つね》....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
して捕り方退かせい」 「………」 「まだ分らぬか。わからば元より、江戸大公儀|御差遣の隠密に傷一つ負わしなば、伊達五十四郡の存亡にかかろうぞ。匆々に捕り方退かせ....
嬌娜」より 著者:田中貢太郎
った。 松娘は任地で一人の男の子を生んだので、小宦と名をつけた。孔生は朝廷から差遣せられて地方を巡察する直指に忤うたがために官を罷めさせられたが、いろいろのこ....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
かりなり》候、夫殺され親兄死罪に罷成候上は、其身も尼に致させ、鎌倉松ヶ岡東慶寺へ差遣候。 卯十月二十七日秋元但馬守 今日より見れば、本件の「むす」なる....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
間でない。ただそこに居る君だけが、その神聖なる使命を担うべく選まれて、吾々の前に差遣わされた唯一、無上の天使である。自分でその天命の何たるかを知らない……徹底的....
名娼満月」より 著者:夢野久作
の悪僧を誅戮なし、下々の難儀を救い取らせよとの有難い思召によって、はるばる身共を差遣わされた次第じゃ。只今首尾よくこの悪僧を仕止めた以上、この寺に在る不浄の金銭....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の文章は、 「先年、亜米利加《アメリカ》合衆国よりペルリといへる船大将を江戸へ差遣《さしつか》はし、日本は昔より外国と付合なき国なれども……」 という書出し....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
う検地の代官は、代官は代官でも、ちっと目方のちがった代官で、江戸の老中から特別に差遣《さしつか》わされた検地の勘定役人だ」 「江戸の役人であろうと、ところの代官....
織成」より 著者:田中貢太郎
した。」 王者は問うた。 「幾人ある。」 「一百二十八人あります。」 「だれを差遣するのか。」 「毛将軍と南将軍の二人でございます。」 柳はその前を退こうと....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
。 その日記の十二月二日の条には、皇儲石本陸相の身体を懸念あらせられ、岡侍医を差遣せさせ給うと聞き、岡の診察するに先だちて会見せんと岡に申し遣るとあり、四日に....
妖怪学」より 著者:井上円了
り得べきや。曰く、実験と論究との二者なり。この二者は、物心二大臣より理想の朝廷へ差遣する使節なり。もし、我人その都城にのぼらんとするときは、この使節に随伴せざる....
私本太平記」より 著者:吉川英治
下命のまま、これへの途中、源中納言どのを、斬に処しましてございまする。いさいは御差遣の両使より、おききとりを仰ぎたく」 と、それの報告もし、また、身の嫌疑につ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
公布された。 なか二日おいて。 葬儀は、衣笠山の等持院でいとなまれた。勅使の差遣、五山の僧列、兵仗の堵列、すべて、儀式の供華や香煙のさかんだったことはいうま....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
のらしく想像せられるのである。さらに同書明応三年六月十二日条に、 之者、知院事等差遣之条勿論也。 とあるのをみると、鳩垣内はすなわち九内堂の辺りの地名と解せら....