巴御前[語句情報] » 巴御前

「巴御前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

巴御前の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
火の鳥」より 著者:太宰治
ゃないのよ。」さちよは、暗闇の中で、とてもやさしく微笑《ほほえ》んだ。「あたし、巴御前《ともえごぜん》じゃない。薙刀《なぎなた》もって奮戦するなんて、いやなこっ....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
しませんので、右門を向こうへ回してぬれ場やいろごとを知ろうとするなら、小野小町か巴御前《ともえごぜん》でも再来しないかぎり、とうてい困難のようでございますが、ま....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
う知りませぬ」 「わたしもう知りませぬ。わッははは。怒ったのう。おいちゃいちゃの巴御前、兄が留守したとても、あんまり京弥とおいちゃいちゃをしてはいかんぞよ。兄は....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
な》の口上言いというのを買って出ようかな」 「福兄さんが朝比奈をやって下されば、巴御前《ともえごぜん》はわたしのものでしょう」 と、腹が痛いと言って寝込んでいた....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
だ――何の騒ぎだ。それは凧《たこ》が落ちたのです。見れば、西の内二枚半ばかりの、巴御前《ともえごぜん》を描いたまだ新しい絵凧が一枚、空中から舞い落ちて、糸は高く....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
を非常に喜んだ。義仲があんな風に討死したのが可哀そうでならなかった。従って静より巴御前の方が好きであった。第一勇気もあると思った。五、六歳になっては、更に源平盛....
剣侠」より 著者:国枝史郎
、申して見ますれば癖の多い刎馬――そこへ行きますと木曽美人、これは昔から有名で、巴御前、山吹御前、ああいう美姫も出て居ります。納めの馬市に参りました際には、嘉門....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
なさい! 」 と可愛い口から猶予の要求をしながら、スカートの裾をひっからげ「今巴御前」と打ちすまして、蛇の目の熊に立向った。 聴衆はただ呆気にとられてどうな....
私本太平記」より 著者:吉川英治
あった。 「治承の世にも、木曾殿(義仲)がそうでしたろ。頼朝公に質子を求められ、巴御前との仲の一子を鎌倉へ送って、都入りを果たされた」 「…………」 高氏は守....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
、義仲にたいして、新たな興味をもち出してきたためかとも思われる。 義仲の愛人、巴御前と、葵ノ前などの事蹟や遺聞などについても、各地からいろいろと史料を寄与され....