巻帯[語句情報] »
巻帯
「巻帯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
巻帯の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
、吐きだすごとく、
「かったいぼう」
とほざいて立ちあがった。そして手取り早く
巻帯を解くと素裸かになって、ぼりぼりと背中を掻《か》いていたが、今まで着ていた衣....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん呼ばわりをして懐《なつ》いています。膳ごしらえをして二階へ上ったあとで、お角は
巻帯をズルズルと解いて、着物をきがえにかかりました。 藍の小弁慶のお召の半纏《....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
裡を差覗けば、美人は行水を使いしやらむ、浴衣涼しく引絡い、人目のあらぬ処なれば、
巻帯姿繕わで端居したる、胸のあたりの真白きに腰の紅照添いて、眩きばかり美わしきを....
「菎蒻本」より 著者:泉鏡花
たのを、絹物のように優しく扱って、袖畳にしていたのでございます。 部屋着の腰の
巻帯には、破れた行燈の穴の影も、蝶々のように見えて、ぞくりとする肩を小夜具で包ん....
「春」より 著者:岡本かの子
パン、ね、バナナも焼いて上げるわ。喰べるのよ。 ――いや。 京子は解けかかる寝
巻帯をかぼそい指で締め直しながら首を振った。 ――何故、じゃ、お豆腐のおみおつけ....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
た。その人の風采は他の諸君と違って着物などあまりツンツルテンでなく、兵児帯を緩く
巻帯にし、この暑い夏であるのにかかわらずなお手首をボタンでとめるようになっている....