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市内
「市内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
市内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
らざる特質を有しているからである。このゆえに自分はひとり天主閣にとどまらず松江の
市内に散在する多くの神社と梵刹《ぼんさつ》とを愛するとともに(ことに月照寺におけ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
京の町で不思議なのは、銀座通りに落ちている紙屑ばかりじゃありません。夜更けて乗る
市内の電車でも、時々尋常の考に及ばない、妙な出来事に遇うものです。その中でも可笑....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
は356、宮城は57の地図を、敵が用意している。 ◯昨一月三日の名古屋の空襲に、
市内はかなり焼けた由。敵はいよいよ本性をあらわし、焼払い投弾の挙に出てきたと伝え....
「駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
誰にも気が付かれない中に労働者から大紳士になって了った。 ▲郊外の場所に由ると
市内の山の手よりも高い相場の地所がある。将来の騰貴を予期して不相当なる高値を歌っ....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
が極楽のように喜ばれたり地獄のように恐れられたりしていた。 二十五年前には東京
市内には新橋と上野浅草間に鉄道馬車が通じていたゞけで、ノロノロした痩馬のガタクリ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
もこれも、ひどい損害をこうむり、本庁には次々に、全滅の報告が舞いこんだ。
東京
市内の警戒のため、夜通し町の辻に立って、任務をつづけている大江山課長は、その報告....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
頂戴いたしたも同じ儀で、かような心嬉しい事はござりませぬ。なおかくの通りの旱魃、
市内はもとより近郷隣国、ただ炎の中に悶えまする時、希有の大魚の躍りましたは、甘露....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
掛けで、衝と水が迸る。 鰒は多し、また壮に膳に上す国で、魚市は言うにも及ばず、
市内到る処の魚屋の店に、春となると、この怪い魚を鬻がない処はない。 が、おかし....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
ょいとこさ。」 と渠は、もと異様なる節を附し両手を掉りて躍りながら、数年来金沢
市内三百余町に飴を売りつつ往来して、十万の人一般に、よくその面を認られたるが、征....
「化鳥」より 著者:泉鏡花
の太いのをはめている。 手にも取らないで、口のなかに低声におよみなすったのが、
市内衛生会委員、教育談話会幹事、生命保険会社社員、一六会会長、美術奨励会理事、大....
「暗号数字」より 著者:海野十三
渡したのであった。必要あらば、金はいくらでも出すからいってくれ、秘密連絡所として
市内某所を記した名刺を手渡した。そこは普通の民家を装ってあるが、長距離電話もあれ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て総指揮官となり、ミュンヘンを防ぎ、中立を厳守して、フランスオーストリア両軍とも
市内に入れさせなかった。 それから、ロンドンへ全権公使として行くことになったが....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
殊勝な心掛を刎散らして、自動車が続けさまに、駆通る。 解った。いやしくも大東京
市内においては、橋の上で煙草を喫む時世ではないのである、と云うのも、年を取ると、....
「西航日録」より 著者:井上円了
通学生も昼食料を納めて、寄宿生と同様に食堂にて喫飯するなり。 大学はもちろん、
市内の学校中名あるものは、みな授業および校舎を参観せり。市外数里離れたる所に、ア....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
は九十度に上るも、日没後は大いに清涼を覚ゆ。副領事杉村恒造氏とともに電車に駕して
市内を巡見し、公園に佇立して楽隊の奏楽を聞く。当日はイースターの大祭日なれば、園....