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市民
「市民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
市民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
》の都ではない。町はむしろ東京よりも住み心の好《い》いくらいである。ただラッサの
市民の怠惰は天国の壮観といわなければならぬ。きょうも妻は不相変《あいかわらず》麦....
「河童」より 著者:芥川竜之介
したから、かえってその健気《けなげ》さをほめ立てました。
「ふん、君はこの国でも
市民になる資格を持っている。……時に君は社会主義者かね?」
僕はもちろん qu....
「松江印象記」より 著者:芥川竜之介
が十年にして達しえた水準へ五年にして達しうるのが後進たる小都市の特権である。東京
市民が現に腐心しつつあるものは、しばしば外国の旅客に嗤笑《ししょう》せらるる小人....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
巡査になっているのですよ。護憲運動《ごけんうんどう》のあった時などは善良なる東京
市民のために袋叩《ふくろだた》きにされているのですよ。ただ山の手の巡回中、稀《ま....
「クララの出家」より 著者:有島武郎
って、末世の罪人、神の召によって人を喜ばす軽業師なるフランシスが善良なアッシジの
市民に告げる。フランシスは今日教友のレオに堂母で説教するようにといった。レオは神....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ラー総統はあそこまでやったのに」「ドイツ軍、ヒットラー・ユーゲント、ベルリン男女
市民軍、みな悲壮な戦をしますね」と言い、「ドイツも亡びます。いよいよ世界中が日本....
「海底大陸」より 著者:海野十三
号の消息がわかったという大号外! いま出ました大号外!」 日ごろ冷静なロンドン
市民も、この大ニュースを聞いて、たれも彼もみな昂奮してしまった。どの家のまどもぽ....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
することになっています」 「それでは損をするばかりではありませんか」 「いいえ、
市民の健康を保つために、
市民がたべたいと思う果物を
市民に渡すことは、公共事業です....
「英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
と、つまみ出すぞ」 人気は荒かった。彼は押されているうちに斜面を滑って、避難の
市民の頭のうえに墜ちそうになった。 すると、下から、彼の服を引張った者がある。....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
草は萎み、水は涸れ、人は喘ぐ時、一座の劇はさながら褥熱に対する氷のごとく、十万の
市民に、一剤、清涼の気を齎らして剰余あった。 膚の白さも雪なれば、瞳も露の涼し....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
怠とを播いて行った。ローマに於いてすら、なお悲痛な顔をしているこのラザルスを見た
市民は、驚異の感に打たれて眉をひそめた。二日の後にローマ全市は、彼が奇蹟的によみ....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
ところで、戦争というものは、血の濫費にほかならぬ。この濫費のために軍隊は熱狂し、
市民たちは、女子供たちまでが、殺戮の記事を灯下に読んで、血の濫費に酔ってしまうの....
「荒蕪地」より 著者:犬田卯
して六億近い巨大なる復興予算が議員たちによって可決されたばかりか、さらに大蔵省は
市民に対して莫大な低利資金を貸出す準備を早急にしなければならぬことになって、その....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
カモ防疫設備が成っておらんので患者の大部分が斃れてしまうという騒ぎであったから、
市民は驚慌して商売は殆んど閉止してしまった。搗てて加えてその頃から外国人、殊に日....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
が安心した事も詠まれている。“拳匪紀略”には、 『日本軍が北城を占領したので、
市民は初めて外国兵が北京に入城した事を知ったのは二十三日である。それに便乗して土....