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布教
「布教〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
布教の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
中に横たわっていた。のみならずちょうど寝棺の前には若い本願寺派《ほんがんじは》の
布教師《ふきょうし》が一人《ひとり》、引導《いんどう》か何かを渡していた。
こ....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
でもつけて、五瀬霊神と呼ぶ、異様な顕神に化してしまったのである。 しかし、その
布教の本体はと云えば、いつもながら、淫祠《いんし》邪教にはつきものの催眠宗教であ....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
かったが、ともかくもこんな噂を伝えられるということは非常な迷惑であった。ひいては
布教の上にも直接間接の影響をあたえるのは判り切っていた。支社の方では新聞社に交渉....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、セレナ夫人は、そうした口の下から問い返した。「ですけど、聰明な聖パトリックは、
布教の方便として、あの左から右へ廻る行列法を借りたのではございませんこと」
「さ....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
が、富士の裾野から世に下った。 「懺悔」「忍従」「肉身刑罰」三つの教理を提げて、
布教の旅に向かったのである。 こうして五年のその間に、日本全国津々浦々を、光明....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のがありました。神の恵みは、わたしには与えられないように思われました。この神聖な
布教の職にあるものに湧きでるはずの幸福というものが、一向に分からなくなりました。....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
イていて、何かの拍子に回教の教理の、ほんの一端を知ったところから、江戸へ出て来て
布教したのであろう。大して勢力もなかったので、有司もうっちゃって置いたのであろう....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
眼の細い、平和的の使徒の肖像が、その貨幣には打ち出されてあった。最初にサマリヤへ
布教した、ピリポの肖像に相違なかった。もう一つの貨幣を取り上げて見た。無気力では....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
前せるに外ならぬのである。これによって僕は宗教の感化力がその教義のいかんよりも、
布教者の人格いかんに関することの多いという実際を感じ得た。 僕が迷信の深淵に陥....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
から考えても尊者は宗派的あるいは国際的関係を離れて全く仏教の真面目の意味を世界に
布教したいという考えを持って居られた尊いお方であります。
日本の僧侶の中には外....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に意なきものは、自然の勢い、寺に詣せざるに至るこれなり。 政教子曰く、ヤソ教者
布教の手段は、要するに婦人と小児を教訓して、その道に引入するの一事にあり、別して....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
ジティビストの主義は、その本国のフランス国にはかえって振るわず、現に会堂を設けて
布教する所は、英京ロンドンとリバプールと南米リオとの三カ所のみ。そのうちリバプー....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
実行の場合においては、それこそ仏智の方面を余計はたらかしてほしいのです。たとえば
布教にしても、自己をまずある程度まで完了してから人にひろめよと仏教の方ではいって....
「特殊部落と寺院」より 著者:喜田貞吉
帯びた神道者流から甚だしく忌まれた結果、自然と仏縁にも遠かったのを、幸いに真宗の
布教によって救われて、始めて極楽往生の有難いことを覚ったのであった。ことに彼らは....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
を忌避して下層の特殊民を相手にしなくなった際において、空也上人が大いにこの方面に
布教宣伝したことは、念仏宗本来の教義に基づいたもので、最も時勢に適した宣伝であっ....