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「希う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

希うの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
》」と「誰《た》」を感じた。突き上げて来た物恋うこころ。自らによって他を焼き度く希う情熱をはじめて自分は感じた。 自分は眩暈《めまい》がして裂けた。息を吹き返....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
太初に道があったか行があったか、私はそれを知らない。然し誰がそれを知っていよう、私はそれを知りたいと希う。そして誰がそれを知りたいと希わぬだろう。けれども私はそれを考えたいとは思わ....
自叙伝」より 著者:大杉栄
ある人だった。 それから、やはりその頃のことだが、戦勝の祈祷と各自の夫の無事を希う祈祷との、夫人連の会があった。その祈祷にはやはり今ここに問題になっている坊さ....
水の女」より 著者:折口信夫
、みつはくむの水を汲む為事が、はっきり詠まれていたであろう。とにかく、老年変若を希う歌には「みつは……」と言い、瑞歯に聯想し、水にかけて言う習慣もあったことも考....
いわゆる「反省」は我々を救うか」より 著者:岸田国士
、「日本人の反省」が今後もつともつと続けられ、もつともつと鋭く深くなされることを希うものであるにも拘わらず、今日までのような「反省のしかた」では、それはなんの実....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
ようと思って、あんな危い記事を書いたわけではないが、しかし、ひそかにお前の失脚を希う気持がなかったとは、言えなかったからだ。だから、廃刊になってみるとざまあ見ろ....
反省の文学源氏物語」より 著者:折口信夫
気が置ける人ばかりが相手であって、常々恋愛的に、唯何となく極めて自由らしいものを希う心がある。所が源氏十七歳の夏、物語では二巻目帚木の巻の雨夜の階定めの段で、三....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
いう名の子がこの家に誕生しましたからこの後は尊き神達の守護の下に保育されんことを希うというて読経供養をする。この読経供養は新派の僧もあれば古派の僧もあり、あるい....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
ただひたすら神の救いの、ただ「救世主クリストの情けにのみ縋ってもたらされんことを希う者であります。そして、その信仰のなかに、喜んで死ぬ者であります。願わくば、列....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
て、生物の肉体に対する自然の気まぐれな浸蝕作用に対し、不損不滅の肉体を持ち度いと希う本能は持って居る筈だけれど、よほど原始人のままでこの本能慾が取り残されている....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
などの余り利かない方法で撰ばれた集だが、個人の撰者が勅を蒙ったときは、随分入集を希う人々が運動をしたもので、これはむしろ和歌界の佳話として伝えられたりする。何時....
絶望より生ずる文芸」より 著者:小川未明
も、又精神に於ても各々其の経験を出来得る限り多く営みたいという事は誰しも常に思い希うところであり、又此れが生活として意義ある事であろうと思う。併し其の本能の満足....
児童の解放擁護」より 著者:小川未明
ゝあるかと認識することによって、その中の可能なるものより、速かに実現されんことを希うのである。....
読んできかせる場合」より 著者:小川未明
?」 こういう風に、自発的に、お母さんや、お姉さんの感動されたものを知りたいと希うでありましょう。これが、一般に、子供というものゝ心理であります。 これを要....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
戦を強行断行するのである。シュリーフェンの「カンネ」の一節に「翼側に於ける勝利を希うためには最後の予備を中央後でなく、最外翼に保持せねばならぬ。将帥の慧眼が広茫....