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帝劇
「帝劇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帝劇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「カルメン」より 著者:芥川竜之介
ているからである。
ある蒸し暑い雨《あま》もよいの夜《よ》、舞台監督のT君は、
帝劇《ていげき》の露台《バルコニー》に佇《たたず》みながら、炭酸水《たんさんすい....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
も聞いた。銀座通りの焼けていることも聞いた。警視庁が燃えあがって、その火先が今や
帝劇を襲おうとしていることも聞いた。 「しかしここらは無難で仕合せでした。ほとん....
「橋」より 著者:池谷信三郎
――だって、雪が電線に重たく積っているんですもの。 ――どこにいるの、今? ――
帝劇にいるの。あなた、いらっしゃらないこと? ……この間話したあの人といっしょな....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
身に見えたことはなかった。しかし亜米利加の映画俳優になったK君の夫人は第二の僕を
帝劇の廊下に見かけていた。(僕は突然K君の夫人に「先達はつい御挨拶もしませんで」....
「『出家とその弟子』の追憶」より 著者:倉田百三
(今の映画監督)は青山杉作君の親鸞に唯円を勤めて、自分が監督して京都でやった。後
帝劇で舞台協会の山田、森、佐々木君等がはなばなしくやった。今の岡田嘉子がかえでを....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
氏の、やさしい言葉に慰められていたかった。 「どこがお好きなんですか……?」 「
帝劇なんかで観るのが好きなんですけれど、……いま、何を演っておりますかしら……?....
「五色蟹」より 著者:岡本綺堂
江という女学生と何か関係があったのか。」と、遠泉君は訊いた。 「実はかつて一度、
帝劇の廊下で見かけたことがある。それが偶然に伊豆でめぐり逢ったんだ。」 「そこで....
「小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
わたしは
帝劇のために「小坂部姫」をかいた。それを書くことに就いて参考のために、小坂部のこ....
「熱情の人」より 著者:久保栄
生の伝記の重要な頁を占めるべき自由劇場の運動がそれである。この運動は、大正八年の
帝劇における「信仰」同十一年の本郷座における「夜の宿」の部分的上演をもって、一た....
「イプセン百年祭講演」より 著者:久保栄
とする三演出家の担当のもとに舞台にのせる予定でありました。ところが途中から急に、
帝劇公演の話がまとまりましたので、第三の演目を「ペエル・ギュント」と搗き変え、こ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
らない。 東京では芝居の番附というものが震災以後いつとはなしに絶えてしまった。
帝劇だけは依然として番附を発行していたが、ここの番附は創業以来特殊の形式をなして....
「火に追われて」より 著者:岡本綺堂
も聞いた。銀座通りの焼けていることも聞いた。警視庁が燃えあがって、その火先が今や
帝劇を襲おうとしていることも聞いた。 「しかしここらは無難で仕合せでした。殆ど被....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
劇場でも新作が出れば米斎君のところへ持込むという風でした。何しろ松竹系といえば、
帝劇を除いて東京の有名な劇場は皆そうなのですから、一時は米斎君も彼方此方の芝居を....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
重なる私塾の一つに数えられていた。大阪朝日の旧社員の土屋大作や、今は故人となった
帝劇の座付作者の右田寅彦兄弟も同塾であったそうだ。然るにイタズラ小僧の茶目の二葉....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
――その時分の竹松――が、伴内の稽古を家でしていることがあった。なんでも、親父が
帝劇でお祭り佐七をやるので、例の踊り屋台の伴内をやるのだった。 『やあ、やあ、勘....