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帝座
「帝座〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
帝座の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
卍《まんじ》を描《えが》いて花火のごとく地に近く廻転した。最後に穂先を逆に返して
帝座《ていざ》の真中を貫けとばかり抛《な》げ上げた。かくして塔は棟《むね》に入り....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
がてら仙台までもどる途中でござる」 といい、また―― 「諸侯のうちで、城内に、
帝座の間を設らえてあるのは、わが青葉城があるばかりでござろう。御所の改築の折、古....
「三国志」より 著者:吉川英治
ってよい。今や天下多事、よろしくこの際ただ今の天子に代うるに、陳留王をもってし、
帝座の廃立を決行したいと考えるが、いかがあろうか。異論あるものは立って意見を述べ....
「三国志」より 著者:吉川英治
、どうしたらいいか、為すことを知らなかった。 すると侍従の一人が、 「彼らも、
帝座の重きことはわきまえておりましょう。この上は、帝ご自身、宣平門の楼台に上がら....
「三国志」より 著者:吉川英治
ない。 「呂布め。裏切者どもめ」 いかにして先頃の恥をそそごうかと、おごそかな
帝座に在って、時々、爪を噛んでいた。 こういう時、思い出されるのは、かつて自分....
「三国志」より 著者:吉川英治
はやくこの紙屑を焼きすててしまえ」と、いいつけた。 ときに、張飛の子|張苞が、
帝座の下に来て、かく告げた。 「すでに前面へ呉の軍があらわれたようです。どうか、....
「三国志」より 著者:吉川英治
、これは潁州陽※の生れ、大才の聞え夙にたかく、いまや魏主曹叡の軍師として、つねに
帝座まぢかく奉侍している。 孫礼、字は徳達は、護軍の大将として早くより戦場にあ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
友を売るなどという小義にこだわらず、助かって欲しい。そして再び貴公が都に帰って、
帝座の周囲を鼓舞する日のあらんことを、神かけて祈る。 ――もう二度とは、こんな....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
つべし” “まつりごとを、王朝の古に復せ” となす、同志的な結合をもつ後醍醐の
帝座にすれば、先帝の遺臣など、いわば水に油であったのである。 次に。――もう一....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ていた。 夕桜の蔭はもう墨色だった。しかし、なおまだ一|刻の名残りの酒もりが、
帝座に武士も交じえて酌まれていた。 その果てである。酒豪でおわす後醍醐もしたた....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
めておかねばならん。直々の面語も苦しゅうはないぞ」 密使の岩松吉致は、その晩、
帝座に召されておそくまでさまざまな下問にこたえていた。
帝座といっても、廃寺の....