帝銀事件[語句情報] » 帝銀事件

「帝銀事件〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

帝銀事件の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
目をあいて見る」より 著者:宮本百合子
帝銀事件として、帝国銀行椎名町支店におこった全行員から小使一家までの毒殺事件は、....
或る作家の厄日」より 著者:豊島与志雄
たくしもそう思います。」彼女はようやく答える。 「それから、ずっと前の、椎名町の帝銀事件だ。都庁の防疫官の指図だと、かりに信じたにせよ、その言いなり次第に、十幾....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
をおあがりになる。世耕情報、尺祭り、節電盗電、日本は目下、あげて道化芝居である。帝銀事件で十二人死んだ。強盗が何人殺した。然しボロ電車が予定によってヒックリ返っ....
帝銀事件を論ず」より 著者:坂口安吾
帝銀事件はとくに智能犯というほどのものではないようだ。 この犯人から特別つよく....
カストリ社事件」より 著者:坂口安吾
十万円が事もなげにつみ重ねられ、イヤ、驚いたネ、そうですとも、二十万円と申せば、帝銀事件の先生よりも三万円も余計じゃないか。何が何だか、分りゃしない。夢心持で、....
志賀直哉に文学の問題はない」より 著者:坂口安吾
いたいような気持がなかったとはいえない。然しそのことで憤死したとは突飛な飛躍で、帝銀事件の容疑を裏づけるに、こんな飛躍をしたならば、たちまち検事は失格するが、中....
切捨御免」より 著者:坂口安吾
検ひとつで、容疑薄らぐ、と断定するジャーナリズムの反文化的性格、無教養は甚しい。帝銀事件の場合の如き、首実検など、一番当にならないものだ。首実検にも色々とあり、....
哀れなトンマ先生」より 著者:坂口安吾
「漫画」という変な雑誌へオツキアイするせいではありませんが、私は、どうも、ブンナグラレルかも知れませんが、帝銀事件というものを、事の始めから、それほど凄味のある出来事だと思っていませんで....
「刺青殺人事件」を評す」より 著者:坂口安吾
外国の作家も)たちはやたらと作中に刑事をボンクラに仕立てゝ名探偵を登場させるが、帝銀事件の如く、実際の犯罪は、偶然に行われるから、却々犯人がつかまらないのは当然....
現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
なさん知ってますわよ。そんな話に驚いてたら、この会社に勤まらないわ。ウチじゃア、帝銀事件ぐらいじゃ、驚く人はあんまりいないわね。マル公で売ったり買ったりする話だ....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ことには、救いがあるのである。騙される快感というものを、万人が持っているからだ。帝銀事件の犯人がほかに居ればよいという考えは、平沢氏に対する同情からのことではな....
安吾巷談」より 著者:坂口安吾
をついてかがみこんで、順ぐりに読んでるのである。 新川の示す記事をみる。それが帝銀事件であった。私がなんとか組のなんとか氏と腕相撲していた時刻に、帝銀事件が起....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
で、言い合したように、彼らが何を考えているか見当がつかないとこぼしている。しかし帝銀事件の犯人と、この犯人と、どっちが戦後派的だろう? 帝銀事件の犯人の心事だっ....
S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
す、と。 労働組合の運動そのもののなかに多分の「封建性」がみられるように、例の帝銀事件も、犯罪の特質をよく考えてみると、日本人の特殊な残虐性というようなもので....